池大雅について|伊藤若冲との関係やゆかりの地に関してまとめ

伊藤若冲と同時期に活躍した、京都を代表する南画の大家「池大雅」(いけのたいが)が生まれ住んだ、京都ゆかりの地をご紹介します。

伊藤若冲とも交流のあった池大雅(いけのたいが)とは

池 大雅(いけの たいが:1723年‐1776年)は、江戸時代に京都で活躍した南画の画家です

同時代の京都では、京都の町絵師として伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)や煎茶道の祖である売茶翁、写生を重視した親しみやすい画風が特徴の円山派の祖である円山応挙(まるやまおうきょ)、同じく南画(なんが)の祖である与謝蕪村(よさぶそん)などがいました。

幼少のころから才能が突出していたようで、7歳のときには、いまの宇治市にある黄檗山萬福寺(おうばくさんまんぷくじ)で書いた書を絶賛されるようなエピソードのある天才肌の人だったようです。

絵は画譜類や中国絵画を模写して独学で学び、儒学者(じゅがくしゃ)や相国寺の大典顕常(だいてんけんじょう)や黄檗禅僧の援助を得て、画家の才能を早くから開花させていました。

そして旅が好きで、日本各地をまわり、真景図(しんけいず:桃源郷などの理想郷ではなく、実在する景色を描いたもの)を得意としていました。

池大雅が得意とする「南画」(なんが)とは

南画(なんが)とは、中国の南宗画に由来する日本的解釈の江戸時代中期以降の画派で、中国絵画に影響をうけた画風が特徴です。

主に山水や花鳥を描く絵がメインの題材となっています。
伊孚九(いふきゅう)という江戸時代に、長崎に渡来した清代の画家が南画を日本に伝え、

池大雅も、その伊孚九に師事しています。

京都にある池大雅ゆかりのスポット

浄光寺大雅寺とも呼ばれるこのお寺は、京都市上京区にある、浄土宗浄光寺(じょうこうじ)です。
池大雅は1723年に京都にて生まれ、京都祇園町の娘で町(雅号は玉蘭)と結婚し、洛東にある東山山麓の真葛ヶ原(まくずがはら)に住み、没後は遺言により、ここ浄光寺に眠っています。
寺門には、池大雅の石碑があり、江戸時代の初中期に活躍した池大雅を偲ぶことができます。
奥にあるお墓の碑面には「故東山画隠大雅池君墓」と記してあり、その裏面には相国寺の大典顕常和尚による銘文が彫られています。

池大雅の作品が見れる美術館・博物館

京都国立博物館

ーーーー基本情報ーーーー

住所:〒605-0931 京都府京都市東山区茶屋町527

拝観時間:9時~17時

定休日: 毎週月曜(祝日の場合、翌火曜日)

問い合わせ:075-525-2473

アクセス:京阪電車「七条」駅下車、徒歩7分

京都文化歴史博物館

ーーーー基本情報ーーーー

住所:〒604-8183 京都府京都市中京区東片町623−1

問い合わせ:075-222-0888

拝観時間:10:00~19:30

アクセス:阪急京都線烏丸駅、京都河原町駅から徒歩10分ほど

京都府立京都学・歴彩館

ーーーー基本情報ーーーー

住所:京都市左京区下鴨半木町1-29

問い合わせ:電話番号:075-723-4831

拝観時間:9時~17時

アクセス:京都市営地下鉄 【烏丸線】 北山駅 [K03] (1番出口) 南へ徒歩約4分

九州国立博物館

九州国立博物館こちらはぜひ福岡に訪れた際には見てほしい一品です。なんとわたしの地元でもある宮城県が誇る日本三景松島を描いた作品です。その名も「陸奥奇勝図巻」(むつきしょうずかん :池大雅筆 江戸時代・寛延二年 1749年)
中国の文人にならい旅を愛した大雅は、26歳の時に松島を訪れ、翌年にその光景を回想して本図を描きました。
文人とは、専門の絵師ではないですが、高い教養を持ち、自らが楽しむために絵を描いた人たちのことです。
中国の、今でいう官僚みたいな人たちです。
その文人という概念が日本に江戸時代頃にはいり、池大雅はじめ与謝蕪村や谷文晁、富岡鉄斎などが文人絵を描き、文人画という1つの絵のジャンルとして確立されていきました。

ーーーー基本情報ーーーー

住所:〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4丁目7−2

拝観時間:9時30分~16時30分

問い合わせ:050-5542-8600

アクセス:西鉄太宰府駅から徒歩10分ほど

池大雅ゆかりの大分県「自性寺」

自性禅寺大分県中津市に位置する州の寺院です。日本を代表すら文人画の画家である池大雅の書画を47点常設展示(うち46点は県指定重要文化財)する寺宝館があります。
旅する画家として有名な池大雅とその妻池玉カンは、京都に住みつつも九州にも行かれていたということで、その行動範囲にも驚きです。

ーーーー基本情報ーーーー

住所:〒 871-0048 大分県中津市新魚町3-1903

問い合わせ:0979-22-4317

拝観時間:9時~17時

拝観料金:大人500円、子ども300円

アクセス:JR日豊本線中津駅から徒歩15分