煎茶道具「茶心壺」の名称や素材など解説
獺祭茶心壺大清光緒年製 染付金魚参考:「煎茶全書」主婦の友社 昭和49年
煎茶道具の中でも重要とされる器物「茶心壺」とは
「茶心壷」(ちゃしんこ)は、茶葉を入れる器物です。
文字通り壺型で、蓋が付いており、古くからの茶所(ちゃどころ:京都の宇治など)で見る茶壷(ちゃつぼ)と同じ形をしています。
名前の由来も、中国から伝来してきたときの漢字をそのままあてています。茶道では抹茶を入れる棗(なつめ)や茶入(ちゃいれ)と呼びますが、煎茶道では、茶心壷のほか、「茶壺」(ちゃこ)や「葉茶器」(はちゃき)、「茶貯」(ちゃちょ)、「建城」(けんじょう)などと呼びます。
茶葉をいれておく煎茶道具ですので、とくに扱いを丁寧にしなければいけません。
煎茶道具「茶心壺」の素材とは
茶心壺の素材はほとんどが陶磁器で、稀に木や漆器、錫(すず)でつくられうものもあります。
こちらは陶器の茶心壺です。
煎茶道具「茶心壺」の扱い方
茶心壺は茶葉をいれておくお道具ですので、その茶葉を急須にいれるときに、量をはからなければいけません。
その際は、同じ煎茶道具の仙媒(せんばい:大きめの茶合のこと)で量をはかります。
煎茶道具「茶心壺」の動画はこちら。
とくにお手前の動画ではなく、ただただ茶心壺にはいった茶葉を、まわしながら仙媒(せんばい)におとしている様子です。
こちらの茶心壺は、陶六さんのシンプルな赤絵つる草紋の茶心壷ですが、そこが可愛くてよく使っています。
動画で見るとこういった雰囲気がわかりやすいです。
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投稿者プロフィール

- 日本茶講師/和文化PR
- 大学卒業後、老舗和菓子屋に入社。京都にて茶道、生け花、日本画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社に勤務。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。
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