みちのくせんべい|仙台市「賣茶翁」の代表銘菓
宮城県仙台市青葉区にある有名和菓子店「賣茶翁(ばいさおう)」の大人気商品「みちのくせんべい」や「どら焼き」についてまとめました。
和菓子やスイーツ好きは必見!仙台を代表する和菓子店「賣茶翁」の人気スイーツ「みちのくせんべい」についてまとめましたので、甘いもの好き、グルメ方はぜひ最後までご覧ください。
和菓子司「賣茶翁(ばいさおう)」はどんなお店?
創業1947年(昭和22年)、宮城県仙台市青葉区春日町にある老舗和菓子屋「賣茶翁(ばいさおう)」。
全国的にも有名な仙台市の夜のイベントである“仙台光のページェント”が行われる定禅寺通りからほど近く、最寄りのバス停「仙台市民会館」の前に、ぽっつりとたたずむ古民家があります。
店の前には禅寺で使われる雲板(うんぱん)が掛けられ、看板も小さいので敷居が高いように見えるのが、”隠れ家的和菓子屋”と呼ばれる所以でしょうか。
かつては電話番号を公開しておらず、予約もできないということで、仙台市の”知る人ぞ知る”和菓子屋さんでした。
しかし昨今は食べログや観光情報雑誌、WEBメディアにも掲載されており、また店内には畳張りの喫茶室もありますのでお気軽にお使いいただけるお店へと変わってきているそうです。
御和菓子司「売茶翁」の名前の由来とは
煎茶道中興の祖としても有名な、江戸時代の禅僧「高遊外売茶翁(こうゆうがいばいさおう)」が由来だといわれています。
高遊外売茶翁とは、江戸時代中期に活躍した禅僧(ぜんそう)で、日本茶の神、煎茶道中興の祖とも呼ばれ、とても茶道や煎茶道とゆかりがある人です。
佐賀にうまれ、早くから禅寺で修行をし、禅宗の茶礼を学び、その後全国を旅しました。その際に今も仙台市にある黄檗宗の萬寿寺や大年寺でも修行されており、仙台ととてもゆかりが深い方です。
売茶翁は晩年、京都において、通仙亭(つうせんてい)という、訪れる人にお茶を提供しながら禅を解くという茶店を作りました。
貴重なお茶をふんだんに使用し、禅や文化の話を説く売茶翁の姿は、まるで仙人のようで、今でも全国各地で語り継がれています。
和菓子司「売茶翁」の初代店主は、その売茶翁の生き方に憧れ、店名にしたようです。
初代店主も売茶翁と同じように禅寺で修行を行い、道行く人やお客様にお茶をお出ししては教えを説いていたとか。
仙台売茶翁の代表銘菓「みちのくせんべい」とは
みちのくせんべいとは、簡単に説明すると、麩焼きせんべいです。
名前からすると麩(ふ)でできているように思うかもしれませんが、実はお米からできています。
パリッ、サクッと軽い口当たりで、ほどよい甘さが素朴で優しいお菓子です。古くから茶席などでも用いられてきており、あの侘茶の祖「千利休(せんのりきゅう)」も好んで食べたといわています。仙台土産菓子としても人気が出てきています。
「みちくのくせんべい」の価格・値段
みちのくせんべいの価格・値段は、5枚入り税込み356円、15枚入り税込み1252円(箱代込み)ですが、枚数によって異なります。
2024年8月時点では、30枚入り税込み2397円、45枚入り税込み3499円、60枚入り税込み4665円、75枚入り税込み5832円となっていました。
詳細な値段は下記の画像をご覧ください。
「みちのくせんべい」のこだわりとは
「みちのくせんべい」のこだわりは、絶妙な甘さ加減と包装でしょうか。
沖縄県波照間島の黒砂糖と、徳島県の和三盆糖をミックスし、表面にコーティングしています。この割合が絶妙で、そのお甘さと、麩焼きの香ばしさが何とも言えない美味しさになっています。
また「みちのくせんべい」の包装には、仙台の手漉き和紙 「柳生和紙」 が使われています。食べた後は、仙台の工芸品を見ながら楽しめる、まさに仙台ならではのお菓子です。
「みちのくせんべい」の日持ち・賞味期限
みちのくせんべいの日持ち・賞味期限は、製造から1か月弱になります。
「みちのくせんべい」を食べてみた感想
実際に宮城県出身の私が食べてみた感想なんですが、「絶品!」の一言につきました。
”せんべい”というからには塩辛いものかと思われがちなんですが、実際には、ほんのり甘い、和菓子の部類。
せんべいというほど固くなく、表面はパリッと、口の中にいれると「ジワー」と口の中に甘みが広がっていって、雪溶けのようにすぐなくなってしまう感覚です。例えるなら少し固い、甘いスフレケーキのような和菓子でした。
仙台在住の友人の「みちのくせんべい」を食べた感想もご紹介します。
「みちのくせんべい」の口コミ・評判
仙台の老舗和菓子屋「売茶翁」・みちのくせんべいの評判・口コミをご紹介します。
「仙台を代表する伝統的な和菓子を提供するお店で、雰囲気や味わいが共に洗練されています。見た目も美しく、目でも楽しめる和菓子が揃っています。家族でいつもお世話にいます。」
— 仙台在住 40代 女性
「仙台国分町宿泊、せっかくなので仙台の和菓子屋さんにと思い検索した近くのお店。
— 東京在住 40代 女性
開店から行列が出来てて人気のお店と知りました。
どら焼きは自分に、みちのくせんべいはお土産に購入。生菓子の餡も生地も美味しい、二つ買っといて良かった。」
さらに仙台市の和菓子屋「売茶翁」の口コミ・評価が見たい方は、こちらの記事をご覧ください。
みちのくせんべいの通販はあるのか?
残念ながら、2024年現在、みちのくせんべいの通販は行われていません。
売茶翁に訪問して購入する以外に方法はないようです。
みちのくせんべい販売店は?仙台駅で売ってる?
みちのくせんべいの販売店を調べると、2024年現在、和菓子屋「売茶翁」で購入する以外に販売している店はありませんでした。
百貨店や仙台駅の土産物テナントショップ・物産品コーナー等でも販売はされていないそうです。
売茶翁のおすすめ和菓子「どら焼き」
仙台の老舗和菓子屋「売茶翁」では、焼き立ての「どら焼き」も人気です。その日に焼いたどら焼きを提供しているので、日持ちは2日間です。
中に入っている餡には、丹波大納言、丹波白小豆、備中白小豆など厳選した国産小豆を使用しており、餡を作る工程でも炊き・濾し・餡煉りなど一つ一つの工程を手作業で行っているのがこだわりです。
賣茶翁の「どら焼き」値段と日持ち
売茶翁のどら焼の値段・価格は1個税込み330円です。日持ち(消費期限)は2日間なので早めに食べましょう。
賣茶翁のメニュー・お品書きと価格
賣茶翁には喫茶が併設されており、下記のメニューが提供されています。
・お薄茶(温かい抹茶)…税込み648円
・冷茶(冷たい抹茶)…税込み810円
・雪茶(お抹茶かき氷)…税込み1080円
・みぞれ小豆(小豆かき氷)…税込み1242円
・雪茶あずき(お抹茶かき氷小豆のせ)…税込み1242円
・追いあんこ…税込み216円
どんな人が買う?
仙台市では子供から大人まで、お茶請けの和菓子として使われるファンが多いようです。
最近はWEBメディアの発達により、若者の間でかなりヒットしているようで、他県からも購入しに来る人も増えてきているようです。
仙台のお土産といえば菓匠三全(かしょうさんぜん)の”萩の月”ですが、コアな仙台ファンの方は、このみちのくせんべいをお買い求めする人も年々増えてきています。
和菓子司「売茶翁」への行き方やアクセス
宮城県仙台市「売茶翁(ばいさおう)」のアクセスや住所、問い合わせ先はこちらです。
住所:〒980-0821 宮城県仙台市青葉区春日町3−13
問い合わせ:022-214-2262
定休日:毎週水曜日
営業時間:9:30~18:00(店内飲食は10:00~16:30)
駐車場:2台あり。(パストラルハイム春日町に1台、春日町パーキング13番に1台)
アクセス:仙台市営地下鉄「勾当台公園(こうとうだいこうえん)」駅から徒歩11分、仙台市営バス「市民会館前」バス停徒歩すぐ
バスや電車を使った仙台市の和菓子屋「売茶翁」の詳細なアクセス・行き方についてはこちらの記事をご覧ください。
売茶翁の姉妹店「とびばいさ甘座」
とびばいさ甘座(あまんざ)は、宮城県仙台市青葉区立町にある洋菓子店です。
売茶翁の店主のご子息が開店したお店で、仙台では人気を博しています。
売茶翁の店舗の近くにあるので、とびばいさ甘座の記事もご覧ください。
仙台賣茶翁と私の出会い
私が通い続けている仙台売茶翁との出会いは、今でも鮮明に覚えています。その店は、定禅寺通りの小さな角にひっそりと佇んでおり、通り過ぎてしまいそうな控えめな存在感がありました。しかし、一度その暖簾をくぐると、そこには*時を超えた伝統*と*職人の技*が感じられる特別な空間が広がっていました。
お店の歴史は古く、創業は1947年(昭和22年)と言われていますが、それは現在地にお店が移転した年で、お店自体は明治時代から存在していたといわれています。元々は「甘泉堂」という屋号で、旧東北電力ビルの裏手にありましたが、仙台空襲により現在の場所に移転しました。
仙台賣茶翁の魅力は、何といってもその丁寧な手仕事にあります。毎朝早くから仕込みを始め、季節の移ろいに合わせた和菓子が並ぶ店内。ひとつひとつが美しく、まるで芸術品のようです。その中でも私のお気に入りは、みちのくせんべいですが、四季折々の花を模した上生菓子もおすすめです。口に入れるとほろりと溶ける。その味わいは、いつも私をほっとさせてくれます。
和菓子を通じて四季を感じることができるのは、この和菓子屋ならではの楽しみです。特に、季節の節目に提供される「かき氷」や「どら焼き」などの限定品は見逃せません。それは、まるで私の生活にそっと寄り添い、日々の喧騒から解き放ってくれるような存在です。
この売茶翁との縁は、私にとってかけがえのないものとなりました。これからも、四季折々の和菓子を楽しみながら、この小さな店との関係を大切にしていきたいと思います。
私の家族と売茶翁の出会いもご紹介します。
投稿者プロフィール
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宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。