茨城県の笠間焼とは?特徴や歴史、笠間焼を始めた人を解説

笠間焼とは

笠間焼とは、茨城県笠間市を中心に生産されている陶器です。江戸時代の中期ごろに、久野半右衛門が笠間の地で作り始め、酒、醤油、油、茶葉、穀物、和菓子をのせる小皿など雑器や生活用具の焼き物として使用されました。

参考:笠間市公式ホームページ  

笠間焼の特徴

笠間焼の特徴は、焼成後に赤褐色や淡いオレンジ色といった優しい色合いに変化する点にあります。笠間焼を作る際の陶土は、笠間粘土と呼ばれ、関東ローム層から採土される粘着質の粘土です。粘り気が強いため陶器の生産に好適で、さらに鉄分を多く含んでいることから、焼成後に化学反応で、表面の焼き色が柔らかい赤味を帯びます。

笠間焼の歴史、始祖とは

笠間焼の歴史は江戸時代中期ごろ、18世紀後半から始まります。現在の茨城県笠間市箱田(はこだ)の地で、久野半右衛門(くのはんえもん)が始めたと言われています。笠間焼を始めたと言われている久野半右衛門は、近江信楽から来た陶工・長右衛門の指導で焼き物を始め、窯を築いたとされています。平成4年に伝統的工芸品に指定され、近年では、古い歴史に育まれてきた伝統に新たな技法が加わり、「笠間火器」を開発し、土鍋や陶板など新たな商品を生み出しています。現在では、約300人の陶芸家や窯元がいる窯業産地となっており、茶道煎茶道華道の道具や芸術性の高い作品も作られたりと、幅広い商品ラインナップが魅力的です。

笠間焼の歴史は江戸時代中期、安永年間(1772~1781年)から始まります。箱田村(現在の笠間市箱田)の久野半右衛門が、信楽の陶工・長右衛門の指導で焼き物を始め、窯を築いたとされています。

引用元:笠間焼について|笠間市公式ホームページ

笠間焼の作家・窯元

茨城県を代表する焼き物である笠間焼の有名作家や窯元をご紹介します。

笠間焼の作家であり人間国宝「松井康成」

笠間焼の作家として有名な方は、松井康成氏が挙げられます。松井康成氏は、1927年で神奈川県横浜市で生まれました。その後は茨城県笠間市に窯を持ち、1993年には、「練上手(ねりあげで)」の技法により重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。

笠間焼の有名な窯元「向山窯」

「向山窯」は、芸術家達が創作拠点とする自然豊かな芸術村の中にあります。
全国から集まった若き陶工たちが洗練された手造りの技を極め、生活を彩るクオリティーを基本理念とする作品づくりに励んでおります。

向山窯の詳細情報

  • 住所:〒309-1626 茨城県笠間市下市毛1372-4
  • 営業時間9:00~17:00
  • 定休日:不定休
  • 連絡先:TEL. 0296-72-0509 FAX. 0296-72-0524

笠間焼のレビューや口コミ

https://twitter.com/nazna_314/status/1488097719084552195
笠間焼のレビュー

笠間焼のイベント「陶炎祭-ひまつり-」

笠間焼「陶炎祭-ひまつり-」は、例年の4月29日から5月5日の期間に開催される、茨城県最大級の催しです。

県内で研鑽を積む多くの陶芸家や作家、窯元、販売店などが、自然あふれる笠間芸術の森公園イベント広場に集まり、個性的で多種多様な作品を並べています。
笠間焼の販売のほかには、イベントに参加している作家や陶芸家が技術を比べる「土面オークショ ン」や、会場内に用意された窯で成形した粘土を焼く「野焼きショー」など様々な催しが行れるようで、はじめて笠間焼の地を訪れる人は合わせて参加されることをおすすめします。

陶磁器好きにおすすめしたい記事

笠間焼の記事はいかがでしたでしょうか。

茨城県を代表する工芸品である笠間焼。

実際に見てみると民芸調で淡い色合いが可愛らしく、思わずほしくなります。

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投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。