佐賀県の嬉野茶とは?特徴や歴史を解説

嬉野茶とは

嬉野茶とは、佐賀県嬉野市を中心に、長崎県東部エリアで生産されている釜炒り日本茶です。

同じ釜炒り茶は、宮崎県のみやざき茶が有名です。

嬉野茶の特徴とは

嬉野茶の特徴は、茶葉に見られる形状で、独特の丸みを帯びた形にあります。

茶葉そのものがクルっと丸まっており、その見た目から、地元の人たちからは、「玉緑茶(たまりょくちゃ)」や「グリ茶」、「蒸しぐり」とも呼ばれています。

嬉野茶の製茶工程

嬉野茶は、製茶の過程において、ほとんど煎茶と一緒ですが、茶葉をまっすぐ伸ばす精揉(せいじゅう)の工程がないため、このような形状になります。

嬉野茶はどんな味?

嬉野茶は、玉露煎茶と比べて、コクのある旨味が特徴で、香りが強いと言われています。

そのため和菓子の羊羹や饅頭と相性が良いです。

嬉野茶の歴史

嬉野茶の歴史は、12世紀に、臨済宗の禅僧である栄西が中国から持ち帰った茶ノ木から始まったと言われています。その後、たびたび中国大陸から渡来してくる唐人から、釜炒り茶の製法が伝えられました。

お茶を本格的に栽培したのは、1191年(平安時代)に、栄西禅師が佐賀県吉野ヶ里町の山腹に宋の国(中国)から持ち帰った種を播いたのが始まり、と言われています。うれしの茶の歴史は、1440年(室町時代)に中国大陸から移住した唐人により、嬉野町上不動皿屋谷で自家用に栽培されたのが始まりで、1504年(室町時代)には明から渡来した陶工「紅令民(こう  れいみん)」が南京釜を持ち込み、釜炒り茶の製法を伝授したと言われています。

佐賀県嬉野市公式ホームページ:https://www.city.ureshino.lg.jp/kanko/ureshinocha/_19851/_19852.html

嬉野茶の美味しい淹れ方

嬉野茶は、茶葉の量や水の温度などで美味しく淹れることができます。

日本茶の美味しい淹れ方はこちらの記事をご覧ください。

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九州には他にも宮崎県のみやざき茶や、鹿児島県の知覧茶など、緑茶の産地がたくさんあります。

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投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。