煎茶道具「棚」(たな)

煎茶道具を置く「棚」についてご紹介させていただきます。

こちらのページでは、煎茶道具「棚)」についてご紹介するページです。

煎茶道具「棚」とは

煎茶道具「棚(たな)」は、お手前(おてまえ)において、涼炉(りょうろ)の隣に置き、水注や茶心壺(ちゃしんこ)、仙媒(せんばい)などをのせる役割があります。

別名として「卓櫃(たくき)」、「具列架(ぐれつか)」などとも呼ばれています。

櫃(ひつ)とはふたが上に開く大形の箱のことで、長櫃(ながびつ)・唐櫃(からびつ)などと使われる。

煎茶道具「棚」の素材や形とは

棚には大棚と小棚があります。大棚は長さ75センチ、幅27センチ程度で小棚は長さが大棚の2分の1程度です。

棚は大小にかかわらず2段もしくは3段のものがほとんどで、いずれも細い竹、細い木の柱によって棚板を支えています。

「棚(たな)」の種類とは

煎茶道具で使用される棚には種類があり、段数や形状で呼ばれ方が異なります。

3段の棚

煎茶道具では、段数が3段ある棚を以下のように呼び分けています。

  • 松風棚(しょうふうだな)
  • 台子(だいす)
  • 友蘭棚
  • 東雲棚(しののめだな)
  • 君子棚(くんしだな)

2段の棚

煎茶道具では、段数が2段ある棚を以下のように呼び分けています。

  • 四方棚(しほうだな)
  • 方卓(ほうたく)
  • 通仙棚
  • 夕顔棚

などがあります。

もっと煎茶道具について知りたい方のために

煎茶道具の一覧ページをつくりました。

道具の説明や画像、動画も載せていけるようまとめております。

ぜひこちらも合わせて見てくださいね。

※参考 煎茶全書 主婦の友社 昭和49年

流派や先生、教室によって名称や扱い方が異なる可能性があります。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。