出雲大社（いずもたいしゃ）は、島根県出雲市に鎮座する、日本神話にも深く関わる由緒ある神社です。
「縁結びの神様」として名高く、良縁や人間関係のご利益を求めて全国から多くの参拝者が訪れます。その歴史は古く、『古事記』や『日本書紀』にも登場し、国づくりを担ったとされる大国主大神（おおくにぬしのおおかみ）をお祀りしています。
また、神在月（旧暦10月）には全国の八百万の神々が出雲に集うと伝えられ、神聖な儀式が執り行われることでも知られています。
今回は、出雲大社のお参りの仕方や回り方について詳しく解説します。
所在地：〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195
電話番号：0853-53-3100
参考：出雲大社公式ホームページ
出雲大社とは
出雲大社は、島根県出雲市にある日本有数の古社で、縁結びの神様として全国的に知られています。ご祭神は大国主大神（おおくにぬしのおおかみ）で、国づくりや人々のつながりを司る神として、恋愛だけでなく、仕事・家庭・人間関係などあらゆる良縁を結んでくれるとされています。
壮大な御本殿は国宝に指定され、毎年多くの参拝者が訪れるパワースポットです。旧暦10月には全国の神々が集う「神在祭」も有名です。
出雲大社のお参りの仕方
出雲大社では、全国の神社と異なる独特の参拝作法が伝わっています。
一般的な神社では「二礼二拍手一礼」が基本ですが、出雲大社では「二礼四拍手一礼」が正式な作法です。
これは、大国主大神に対する敬意を表すもので、参拝前に知っておくと安心です。まずは手水舎で手と口を清め、御本殿に向かって二度深くお辞儀（礼）をし、四回拍手を打ったあと、最後にもう一度お辞儀をします。
お参りの際は、心を落ち着けて感謝の気持ちを伝えることが大切です。また、本殿前の参拝だけでなく、境内に点在する摂社・末社にもお参りすることで、より深いご利益が得られるといわれています。
出雲大社の回り方
出雲大社の境内はとても広く、御本殿のほかにも数多くの神聖なスポットが点在しています。せっかく訪れたのなら、正しい順路でじっくりと参拝したいところでしょう。
出雲大社では、以下の順番で回ると、より丁寧で充実したお参りができます。
1. 一の鳥居から順に参道を歩く
参拝は「一の鳥居」からスタートします。鳥居をくぐるたびに、心を清める意識を持つとよいでしょう。松並木が続く「勢溜（せいだまり）の参道」を進み、荘厳な空気を感じながら境内へ向かいます。
2. 拝殿と御本殿へ参拝
手水舎で身を清めた後は、まず拝殿で「二礼四拍手一礼」の作法で参拝をします。その奥にある御本殿には直接近づけないため、八足門の前でお参りしましましょう。御本殿は日本最大級の大きさで、国宝にも指定されています。
3. 境内の摂社・末社をめぐる
御本殿の左右や背後には、大国主大神の神話に登場する神々を祀る摂社・末社が並んでいます。「十九社」や「素鵞社（そがのやしろ）」などにも忘れずにお参りしましょう。特に素鵞社は強い浄化のパワーを持つとされ、砂を持ち帰る風習もあります。
このように、境内を順序立てて丁寧にめぐることで、出雲大社の神聖な空気をより深く体感できます。なお、次にご紹介する「両参り」でさらなるご利益を得るのもおすすめです。
出雲大社での参拝効果を高める「両参り」
出雲大社のご利益をより深く受けられる「両参り（りょうまいり）」という風習をご存じでしょうか。これは出雲大社とゆかりのあるほかの神社をあわせて参拝することで、縁結びや願望成就の効果を高めるとされる参拝方法です。
特に「美保神社」と「八重垣神社」は、出雲大社と非常に関係の深い神社であり、それぞれ異なるご利益をもたらすといわれています。
美保神社
島根県松江市美保関町にある美保神社は、出雲大社のご祭神・大国主大神の子である「事代主神（ことしろぬしのかみ）」を祀っています。
事代主神は商売繁盛・海上安全・音楽芸能の神として知られています。出雲大社と美保神社をセットで参拝することで、「親子神」を両方にお参りしたことになり、縁結びや仕事運を含む全体的な運気の向上が期待できるとされています。
八重垣神社
八重垣神社は、出雲市の隣・松江市にある神社で、素盞嗚尊（すさのおのみこと）と稲田姫命（いなだひめのみこと）を祀っています。
日本最古の縁結び神社とも言われ、特に恋愛成就を願う女性に人気です。有名な「鏡の池の縁占い」は、紙に硬貨を乗せて池に浮かべ、沈む速さで縁の強さを占うという神秘的な体験ができます。出雲大社の神聖なご縁と、八重垣神社の恋のご縁を併せていただくことで、より強い願いの後押しとなるでしょう。
出雲大社と参拝する順番が逆でも大丈夫？
「両参り」を実践する際に気になるのが、参拝の順番です。「先に出雲大社へ行くべき？」「美保神社や八重垣神社は後でもいいの？」と迷う方も多いですが、基本的に順番が逆になっても問題ありません。大切なのは、どの神社でも心を込めて丁寧にお参りすることです。
とはいえ、より伝統的な順番を意識するのであれば、美保神社 → 出雲大社の順で参拝するのが古くからの流れとされています。これは、美保神社に祀られている事代主神が、大国主大神のご子神であるため、先に子の神様にご挨拶をし、その後に父神である出雲大社へ向かうことで礼を尽くすという考えに基づいています。
一方、八重垣神社は出雲大社のあとに訪れる方が多いです。出雲大社でご縁を祈願した後、その願いを具体的に占ったり確認したりする目的で八重垣神社を訪れる、という流れが自然と根付いています。
そのため、3つの神社を参拝する際は、以下のような順番で回るのがよいでしょう。
もちろん、旅の都合やルートによって順番が前後しても、誠意を込めたお参りであればご利益に差はないといわれていますので、安心して旅を楽しんでください。
出雲大社を参拝した人の感想
出雲大社は「縁結びの神様」として広く知られており、多くの人が実際に参拝したことでさまざまなご利益や気づきを得たと語っています。ここでは、参拝者の代表的な声を3つに分けてご紹介します。
恋愛や結婚のご縁があった
「長年出会いがなかったけれど、出雲大社に参拝した数か月後に素敵な人と出会い、結婚に至りました」といった声が多数あります。特に縁結びのお守りを持ち帰った後に交際が始まったという体験談も多く、恋愛成就を願う人々から熱く支持されています。
仕事や人間関係が好転した
出雲大社のご利益は恋愛に限らず、仕事や対人関係にも及ぶとされています。実際に「職場で良い上司や同僚に恵まれた」「転職活動がスムーズに進んだ」という声も。人との縁が円滑になることで、日常生活全体が前向きに変化したという体験談も目立ちます。
心が軽くなり前向きな気持ちに
「神聖な空気に包まれて、自然と涙がこぼれた」「不安やモヤモヤが晴れた気がした」といった精神的な変化を挙げる人もいます。境内の静けさや力強い御本殿の佇まいに触れ、自分自身と向き合う時間が得られたという感想も多く聞かれます。
このように、出雲大社は多くの参拝者にとって、心に残る特別な場所となっているようです。
アクセス方法
出雲大社は島根県出雲市に位置しており、公共交通機関を利用してのアクセスも整っています。最寄り駅は一畑電車の「出雲大社前駅」で、駅から徒歩約5分で境内に到着します。
遠方から訪れる場合は、まずJR出雲市駅を目指しましょう。出雲市駅からは一畑電車に乗り換えるか、路線バスで約25分です。
出雲縁結び空港（出雲空港）を利用する場合は、空港から出雲大社行きのバスが運行されており、所要時間は約30分です。マイカーで訪れる場合も、周辺に駐車場が複数あるため安心です。
まとめ
出雲大社は、縁結びの神様として古来より多くの人々の信仰を集めてきた、日本を代表する神社のひとつです。独特の参拝作法や境内の回り方を理解したうえで訪れることで、より深いご利益を感じられるでしょう。
また、美保神社や八重垣神社と併せて参拝する「両参り」を行えば、ご縁の力をさらに高められるとされています。順番にとらわれすぎず、感謝と敬意の気持ちを持って丁寧にお参りすることが最も大切です。
人生の節目や願い事があるときには、ぜひ出雲大社を訪れてみてください。神聖な空間の中で、自分自身と向き合う貴重な時間を過ごすことができるはずです。
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