素盞嗚神社のご利益とは？牛頭天王ってなに？総本社、読み方、祇園信仰の詳細、全国の有名な素戔嗚神社をご紹介！

素盞嗚神社、素戔嗚神社、素盞鳴神社、素戔鳴神社、須佐之男神社（すさのおじんじゃ）は、牛頭天王・スサノオを祭神とする祇園信仰の神社です。これらの神社は日本全国に点在し、異なる名称や読み方で知られています。今回のコラムでは、素盞嗚神社のご利益や、牛頭天王、祇園信仰の詳細についてご紹介します。また、全国の有名な素戔嗚神社も併せてご紹介します。

参考：素盞雄神社 – 南千住、埼玉県神社庁、奈良県神社庁、静岡県神社庁、牛頭天王(ごずてんのう)とは – コトバンク、伝統ある宗教行事や貴重な伝承を失わせた明治の構造改革

素盞嗚神社のご利益

素盞嗚神社を参拝することで得られるご利益は、主に病気平癒、厄除け、災難除け、縁結び、子授けなどです。これらのご利益は、祭神であるスサノオの力によるものとされています。スサノオは日本神話に登場する神であり、病気や災難を追い払う力を持つと信じられています。そのため、多くの人々が素盞嗚神社を訪れ、健康や家族の幸福を祈ります。

牛頭天王ってなに？

牛頭天王（ごずてんのう）は、もともと仏教的な陰陽道の神であり、一般的には祇園精舎の守護神とされています。中国で道教の影響を受け、日本ではさらに神道の神であるスサノオと習合しました。牛頭天王もスサノオも行疫神（疫病をはやらせる神）とされていたため、両者の神格が混ざり合ったのです。本地仏は薬師如来とされ、病気平癒のご利益があると信じられています。

スサノオ神社の総本社

スサノオ神社の総本社は、京都府京都市東山区にある八坂神社（やさかじんじゃ）および兵庫県姫路市にある広峯神社（ひろみねじんじゃ）です。八坂神社は、全国に約2300社ある八坂神社や素戔嗚尊を祭神とする関連神社の総本社であるとされています。八坂神社は祇園祭の胴元としても知られ、毎年多くの参拝者が訪れます。その歴史は古く、もともとは「祇園神社」「祇園社」と呼ばれていましたが、明治時代の神仏分離令により現在の名前に改称されました。

広峯神社は、平安時代に創建されたとされる神社で、牛頭天王を祭神として祀る全国の牛頭天王社の総本社とされています。広峯神社は、祇園信仰の一環として全国に広まり、多くの人々に信仰されています。この神社は、疫病除けや厄除けのご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れます。

これらの総本社は、日本の歴史と文化に深く根付いた存在であり、訪れる人々に多くのご利益をもたらすとされています。

素盞嗚神社の読み方

素盞嗚神社は「すさのおじんじゃ」と呼ばれています。

祇園信仰の詳細

祇園信仰（ぎおんしんこう）は、牛頭天王・スサノオに対する神仏習合の信仰です。

平安時代に成立した御霊信仰を背景に、行疫神を慰め和ませることで疫病を防ごうとしたのが祇園信仰の原形とされています。祇園信仰の神社は全国に広がり、牛頭天王を祀る祇園社や牛頭天王社が作られました。

明治時代の神仏分離令で、神社での仏式の行事が禁止され、祭神の名や社名に「牛頭天王」や「祇園」のような仏教語を使用することが禁止されました。その結果、多くの祇園社・牛頭天王社はスサノオを祀る神社となり、社名も改称されました。総本社である京都の祇園社は、「八坂神社」と改名されました。

スサノオノミコトの詳細情報

スサノオノミコト（須佐之男命、素戔嗚尊）は、日本神話に登場する神であり、古事記や日本書紀にその詳細が記されています。スサノオは、伊邪那岐命と伊邪那美命の間に生まれた神で、天照大御神の弟として知られています。スサノオは、暴風雨や荒ぶる自然の力を象徴する神とされ、神話上では多くの冒険や試練を経験しています。

スサノオは高天原を追放された後、出雲の地で八岐大蛇を退治するという英雄的な行為を行い、その後、櫛名田比売命を妻として迎えました。スサノオの英雄的な行為は、日本の歴史や文化において重要な意味を持つとされています。

また、スサノオは神仏習合により、仏教の牛頭天王とも同一視され、疫病除けや厄除けのご利益があると信じられています。スサノオは、病気平癒や厄除け、縁結びなどのご利益をもたらす神として、多くの神社で祀られています。

スサノオノミコトはどんな神様？

スサノオノミコトは、日本神話において非常に多彩な性格を持つ神様です。母の国に行きたいと泣き叫ぶ子供のような面もあれば、高天原では粗暴な行動を取る一面もあります。一方で、八岐大蛇を退治するなど英雄的な側面も持ち合わせています。このように、スサノオは荒々しい一面と勇敢な一面を併せ持つ神様として知られています。

また、スサノオは文化英雄としての側面も持っています。例えば、日本最古の和歌を詠んだとされており、その歌は「八雲立つ　出雲八重垣　妻籠みに　八重垣作る　その八重垣を」として知られています。この歌は、出雲の地名の起源ともされています。

スサノオはまた、神仏習合の過程で仏教の牛頭天王とも同一視され、疫病除けや厄除けのご利益があると信じられています。スサノオを祀る神社は全国に数多くあり、病気平癒、厄除け、縁結びなどのご利益を求める多くの人々に信仰されています。

スサノオノミコトの歴史

スサノオノミコトの歴史は、日本神話に深く根付いています。古事記や日本書紀に記されているスサノオの冒険や行動は、日本の歴史や文化において重要な意味を持ちます。スサノオは高天原を追放された後、出雲の地で八岐大蛇を退治し、その後、櫛名田比売命を妻として迎えました。この英雄的な行為は、スサノオの神格を高め、多くの人々に信仰される要因となりました。

また、スサノオは神仏習合の過程で仏教の牛頭天王とも同一視され、疫病除けや厄除けの神として広く信仰されるようになりました。平安時代以降、祇園信仰や津島信仰、氷川信仰などを通じて、全国に多くのスサノオを祀る神社が建立されました。これにより、スサノオの信仰は日本全国に広がり、多くの人々にご利益をもたらす存在となりました。

スサノオの歴史は、日本の神話と信仰の歴史において重要な位置を占めており、その影響は現在も多くの神社や信仰に受け継がれています。

全国の有名な素戔嗚神社

静岡県

素盞嗚神社（賀茂郡東伊豆町稲取）

愛知県

素盞嗚神社（名古屋市港区須成町）
素盞嗚神社（蒲郡市大塚町）
素盞嗚神社（蒲郡市拾石町）
素盞嗚神社（蒲郡市形原町）
素盞嗚神社（安城市寺領町）
素盞嗚神社（岡崎市定国町）

大阪府

素盞嗚尊神社（高槻市郡家新町）
素盞嗚尊神社（吹田市江坂町） – 江坂神社

兵庫県

素盞嗚神社（西宮市甲子園町）
素盞嗚神社（宝塚市高司）
素盞嗚神社（宝塚市長谷）
素盞嗚命神社（宝塚市玉瀬）
素盞嗚神社（佐用郡佐用町平福）

奈良県

素盞嗚神社（生駒市鹿畑町）
素盞嗚神社（生駒郡斑鳩町三井）
素盞嗚神社（生駒郡斑鳩町興留）
素盞嗚神社（生駒郡斑鳩町服部）

岡山県

素盞嗚神社（和気郡和気町北山方）

広島県

素盞嗚神社（福山市新市町） – 祇園信仰発祥、式内社、旧県社、備後国一宮

福岡県

素盞嗚神社（八女市黒木町） – 黒木素盞鳴神社
素盞嗚神社（八女市山内）
素盞嗚神社（うきは市吉井町）

祇園信仰の広がり

祇園信仰は平安時代に成立し、その後全国に広まりました。疫病を防ぐための信仰として、各地に祇園社や牛頭天王社が建立され、祭礼として御霊会や天王祭が行われました。特に京都の祇園祭は有名で、祇園信仰の象徴とも言える行事です。

また、津島神社（愛知県津島市）を中心に広がった津島信仰や、氷川神社（埼玉県さいたま市大宮区）を中心に広がった氷川信仰など、地域ごとに独自の信仰が形成されました。これらの信仰は、地域の文化や歴史と深く結びついており、現在も多くの人々に大切にされています。

まとめ

以上、素盞嗚神社のご利益や牛頭天王、祇園信仰の詳細、そして全国の有名な素戔嗚神社をご紹介しました。素盞嗚神社を訪れることで、病気平癒や厄除け、縁結びなど多くのご利益を祈ることができます。また、スサノオや牛頭天王に関する信仰の歴史を学ぶことで、日本の神仏習合や神道の深い文化を理解する一助となるでしょう。素盞嗚神社を訪れて、健康や幸福を祈りつつ、日本の豊かな伝統文化に触れてみてください。

投稿者プロフィール

tea-writer日本茶講師/和文化PR

大学卒業後、老舗和菓子屋に入社。京都にて茶道、生け花、日本画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社に勤務。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。