唐津くんち曳山を紹介!意味や由来、曳山のうたの歌詞や掛け声も解説!
はじめに
佐賀県唐津市で毎年11月2日から4日にかけて開催される「唐津くんち(からつくんち)」は、国の重要無形民俗文化財に指定される、壮大で華やかな秋の祭りです。この祭りの最大の見どころは、豪華絢爛な「曳山(ひきやま)」が街中を練り歩く姿です。2024年も、その美しさと迫力が唐津の街を彩ります。
この記事では、唐津くんちの曳山の意味や由来、祭りに欠かせない曳山のうたや掛け声について詳しく解説します。
唐津くんちの曳山とは?
曳山の意味と由来
唐津くんちの曳山は、祭りの象徴であり、神々を奉り町を清める役割を果たします。曳山は神輿の代わりに曳かれる山車(だし)のことで、高さ4メートルから6メートル、重さは2トンを超えることもあります。曳山は12基あり、それぞれが異なるテーマやモチーフで装飾されています。獅子、龍、鯛、亀、兜など、歴史的または神話的な存在をモチーフにしたものが多く、それぞれが町内のシンボルとなっています。
曳山が初めて作られたのは1819年(文政2年)で、唐津神社の氏子たちが奉納したのが始まりです。曳山の制作には、地元の職人たちが長い年月をかけて彫刻や塗装を施し、その美しさは今でも人々を魅了しています。
曳山の特徴
曳山は、和紙や漆、金箔などを用いて豪華に装飾され、細部にまでこだわった彫刻が施されています。また、曳山には車輪が付いており、多くの男性たちが力強く曳いて街を練り歩きます。その大きさと重量から、曳くためには相当な力が必要ですが、団結力と熱気あふれる掛け声とともに動かされるその様子は圧巻です。
2024年の唐津くんちでも、これら12基の曳山が見られ、多くの観光客や地元の人々が祭りを楽しむ予定です。
曳山のうたと掛け声
曳山のうた
「曳山のうた」は、曳山の練り歩きに欠かせない伝統的な歌です。地元の人々はこの歌を口ずさみながら曳山を曳きます。歌詞はシンプルですが、そのメロディーとともに祭りの熱気を盛り上げます。以下が「唐津くんち曳山のうた」の代表的な歌詞です。
エンヤーエンヤー
ヨイヤサーノヨイヤサー
この歌は、曳山を曳く際に繰り返し歌われ、力強いリズムとともに祭りの雰囲気を一層高めます。
掛け声
曳山を曳く際には、掛け声が重要な役割を果たします。曳手たちは「エンヤ、エンヤ」と大きな声で掛け声をかけ合いながら、力を合わせて曳山を動かします。この掛け声は、祭りの参加者全員を一つにし、祭り全体のリズムと勢いを生み出します。
また、観客も掛け声に合わせて一緒に声を出し、祭りの熱気を共有します。このように、掛け声とともに祭りが進行することで、参加者と観客の一体感が生まれ、唐津くんちの特有の魅力を作り出しています。
ご利益と曳山の意味
唐津くんちの曳山には、神聖な意味合いが込められています。曳山が街を練り歩くことで、その土地を清め、五穀豊穣や家内安全、無病息災といったご利益を祈願します。また、曳山が各町内を通る際、その地に住む人々は、その年の厄を払い、幸運をもたらすと信じられています。
このため、曳山を迎えるために家々の前でお清めや飾り付けを行う風習があり、地域全体で祭りを盛り上げるのが特徴です。
唐津くんちの見どころ
唐津くんちは、例年通り11月2日から4日に開催され、12基の曳山が唐津の街を勇壮に練り歩きます。特に、11月3日の「御旅所神幸」(おたびしょしんこう)では、唐津神社から御旅所までの間を曳山が進む様子が見どころで、多くの観光客が訪れます。
また、曳山の曳き手たちが力を合わせ、街中を勢いよく曳いていく姿や、沿道の観客が一緒に掛け声を上げる光景は、まさに唐津くんちならではの風物詩です。
今年の唐津くんちの見どころはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
唐津くんちは、曳山の美しさや祭りの迫力だけでなく、その背後にある歴史や信仰、地域の結びつきを感じさせる、深い意味を持った祭りです。曳山のうたや掛け声、そして街全体を巻き込む一体感は、この祭りを特別なものにしています。
2024年も、唐津の街で曳山が勇壮に進み、多くの人々に感動を与えることでしょう。歴史と伝統が息づく唐津くんちを、ぜひ体験してみてください。
投稿者プロフィール
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宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。
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