茶道の禅語「喫茶去」とは?掛軸の意味、読み方、使い方を解説
お寺や喫茶店に行くと、扁額や名前に喫茶去と書かれていることが多くあります。
お茶を飲むために行くのに、去るとは一体どういうことだと思いますか?
今回は茶道・煎茶道をやっていると、よく目にする喫茶去の意味や読み方、使い方を解説します。
喫茶去の読み方
喫茶去の読み方は「きっさこ」と言います。
喫茶去の意味
喫茶去の意味は、直訳すると「お茶を飲んで去れ」や「まあ難しいことはいいからお茶でも飲みましょう」となります。
禅語ですので様々な解釈があるのですが、茶道でよく説かれるのは、分け隔てなくどなたにもお茶を振る舞うおもてなしの重要さです。
お茶席に入ってくる人には、近しい人、一見さん、自分の先生など、さまざまな人がいます。どの人を特別にもてなそうなどと考えず、まずは自分の目の前にいる大切なお客様に、平等にお茶をだす余裕を持つようにしましょうと、教室の先生から教えてもらいました。
喫茶去の掛軸の使い方
喫茶去の掛軸は、大寄せの茶会や、初見の方が多くいらっしゃる時に使うのが良いでしょう。
上述したように、「どなたでも分け隔てなく、お茶を一服お召し上がりください」となるため、緊張をほぐす意味でも、上記のような茶会で使用するのが良いと思われます。
喫茶去の由来や歴史
中国・唐時代の趙州従諗禅師の故事がベースとなった禅語です。
日本茶などお茶文化が盛んな日本にはベストマッチな禅語だと思います。
さらに茶道の禅語について知りたい方は下記の記事をご覧ください。
投稿者プロフィール
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宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。
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