茶道の禅語「喫茶去」とは?掛軸の意味、読み方、使い方を解説

禅語「喫茶去」
禅語「喫茶去」

お寺や喫茶店に行くと、扁額や名前に喫茶去と書かれていることが多くあります。

お茶を飲むために行くのに、去るとは一体どういうことだと思いますか?

今回は茶道をやっていると、よく目にする喫茶去の意味や読み方、使い方を解説します。

茶道の歴史や流派、作法など詳細情報はこちらをご覧ください。

喫茶去の読み方

喫茶去の読み方は「きっさこ」と言います。

喫茶去の意味

喫茶去の意味は、直訳すると「お茶を飲んで去れ」や「まあ難しいことはいいからお茶でも飲みましょう」となります。

禅語ですので様々な解釈があるのですが、茶道でよく説かれるのは、分け隔てなくどなたにもお茶を振る舞うおもてなしの重要さです。

お茶席に入ってくる人には、近しい人、一見さん、自分の先生など、さまざまな人がいます。どの人を特別にもてなそうなどと考えず、まずは自分の目の前にいる大切なお客様に、平等にお茶をだす余裕を持つようにしましょうと、教室の先生から教えてもらいました。

喫茶去の掛軸の使い方

喫茶去の掛軸は、大寄せの茶会や、初見の方が多くいらっしゃる時に使うのが良いでしょう。

上述したように、「どなたでも分け隔てなく、お茶を一服お召し上がりください」となるため、緊張をほぐす意味でも、上記のような茶会で使用するのが良いと思われます。

喫茶去の由来や歴史

中国・唐時代の趙州従諗禅師の故事がベースとなった禅語です。