茶道の禅語「東山水上行」とは?掛軸の意味、読み方、使い方を解説

茶道の禅語「東山水上行」とは?
茶道の禅語「東山水上行」とは?

東山水上行の読み方

東山水上行は「とうざんすいじょうこう」と読みます。

東山水上行の意味

東山水上行は、悟りの境地のことを意味します。

東山水上行は、中国の禅僧が言われた言葉で、ここでいう「東山」とは、中国湖北省にある馮茂山のことだと考えられています。

その「東山」が「水の上を歩いていく」という意味で、まったく理解できない言葉です。

それもそのはずで、東山水上行は禅問答の言葉で、悟りの境地を表したワードです。

山の上を流れる雲を見ると、視覚的には雲が動いているように見えます。もちろん物理的にも不動の山が動くはずがなく、水蒸気の集まりである雲が移動しているのですが、見方を変えると、雲ではなく山が動いているようにも見えるわけです。私の考えですし、極端な話をしましたが、もっと超越的な視点をもって、既存の考え方にこだわらないことが、悟りへの道なのかもしれません。

東山水上行の歴史や由来

東山水上行は、「雲門広録」によると、中国唐末の僧、雲門禅師が「三世の諸仏の悟りの境地とは」と問われてこう答えられたそうです。

東山水上行の時期

華道茶道のお茶会で東山水上行の掛軸が出てくる季節は、夏の7,8月が多いです。