ほうじ茶に合う料理をご紹介!香ばしさと相性抜群のペアリング

ほうじ茶は、日本茶の中でも香ばしさが際立ち、軽い飲み口が特徴です。煎茶や玉露とは異なり、茶葉を焙煎することで生まれる独特の香りと風味が、多くの料理と調和します。この記事では、ほうじ茶の特長と、相性の良い料理をいくつかご紹介します。日常の食卓やおもてなしに活かせる組み合わせをぜひお試しください。

日本茶についてさらに詳細に知りたい方は下記の記事をご覧ください。

1. ほうじ茶の特長

ほうじ茶は、煎茶や番茶を強火で焙煎したお茶です。焙煎によりカフェインが少なくなるため、他の日本茶と比べてカフェインが控えめで、子供から大人まで安心して楽しめるお茶です。焙煎された茶葉は、ナッツやカラメルのような香ばしさを持ち、温かみのある深い味わいが特徴です。冷たくしても温かくしても楽しめるほうじ茶は、季節を問わず食卓に彩りを添えます。

また、カフェインが少ないため、リラックス効果があり、夜にも安心して飲めるお茶としても人気があります。この風味豊かなお茶は、和食はもちろん、洋食やデザートとの相性も抜群です。

ほうじ茶についてさらに詳細に知りたい方は下記の記事をご覧ください。

2. ほうじ茶と相性の良い料理

ほうじ茶の香ばしい風味は、さっぱりとした料理から濃厚な味わいの料理まで、幅広くペアリングが可能です。ここでは、ほうじ茶に合う料理をいくつかご紹介します。

a. 天ぷら

天ぷらは、ほうじ茶との相性が抜群の料理です。サクサクとした衣と素材の味を楽しめる天ぷらには、ほうじ茶の香ばしい風味がマッチします。特に、海老やキス、シシトウ、サツマイモなどの軽い味わいの食材は、ほうじ茶のさっぱりとした後味で口の中をリセットしてくれるので、食事が進みます。

また、天つゆや塩でシンプルに食べる天ぷらは、ほうじ茶の焙煎によるコクとよく調和します。食事の最後に一杯のほうじ茶を飲むことで、油っぽさを抑え、口の中をさっぱりと整える効果も期待できます。

b. 焼き魚

焼き魚もほうじ茶と相性の良い料理の一つです。特に、サバやサンマ、鮭などの脂ののった魚は、ほうじ茶の持つ香ばしさが脂を程よく中和し、バランスの取れた味わいを楽しめます。レモンやすだちをかけた焼き魚のさっぱり感とも、ほうじ茶は抜群に合います。

さらに、塩焼きの魚の塩気とほうじ茶の軽い渋みが調和し、食事全体を落ち着かせてくれるのも魅力です。特に焼き魚がメインの和定食には、ほうじ茶がぴったりのドリンクとなります。

c. 煮物

ほうじ茶の香ばしい風味は、煮物の深い味わいとも相性抜群です。例えば、豚肉や鶏肉、大根、ニンジン、ゴボウなどを使った家庭的な煮物は、甘辛い味付けがほうじ茶のさっぱりとした後味とよく合います。醤油や砂糖、みりんなどで味を調えた煮物に、ほうじ茶の香ばしさが加わることで、食卓全体にバランスが生まれます。

煮物の甘みとほうじ茶の軽やかな渋みが絶妙なハーモニーを奏で、食事の満足感をさらに高めます。特に、根菜類やきのこ類など、土の香りが強い食材とほうじ茶の組み合わせはおすすめです。

d. 握り寿司

握り寿司や巻き寿司ともほうじ茶は相性が良いです。特に、白身魚やサーモン、イカ、エビといったさっぱりとしたネタには、ほうじ茶の香ばしさがアクセントとなります。また、酢飯の酸味とほうじ茶の軽やかな苦味が調和し、食後の後味もさっぱりと仕上がります。

寿司を食べる際には、あっさりとした飲み物が好まれますが、ほうじ茶は寿司の繊細な味を邪魔せず、口の中をリフレッシュしてくれる役割を果たします。寿司との組み合わせは、定番の日本茶の中でも特に人気のペアリングです。

e. 煎餅や和菓子

煎餅や和菓子とほうじ茶の組み合わせも外せません。ほうじ茶の香ばしさは、塩気のある煎餅や甘みの強い和菓子と非常に良く合います。特に、あんこを使った和菓子や、きな粉をまぶした団子などの甘さがあるお菓子には、ほうじ茶のすっきりとした後味が絶妙です。

また、塩味のあるおかきや揚げ煎餅などのカリッとした食感のあるお菓子とも、ほうじ茶は相性抜群です。甘さや塩気を抑えるような効果があり、食べ過ぎを防ぐことにもつながります。

f. 洋菓子

意外かもしれませんが、ほうじ茶は洋菓子ともよく合います。特に、バターをたっぷり使ったパウンドケーキや、クリームたっぷりのシュークリームなどの濃厚なスイーツには、ほうじ茶の香ばしさと軽やかな苦味が絶妙なバランスを生み出します。食後のデザートとして、カフェオレの代わりにほうじ茶を添えることで、すっきりとした後味を楽しむことができます。

また、チョコレートやナッツを使ったスイーツとの相性も良く、チョコレートの甘さとほうじ茶の香ばしさが口の中で調和し、より深い味わいを楽しむことができます。

3. ほうじ茶を使った料理

ほうじ茶は飲むだけでなく、料理にも活用できるお茶です。茶葉自体を使ったり、ほうじ茶で風味を加える料理も人気があります。

a. ほうじ茶リゾット

ほうじ茶で炊いたリゾットは、洋風ながらもほうじ茶の香ばしさが際立つ一品です。ほうじ茶の出汁でお米を炊き、クリーミーなソースと合わせることで、和洋折衷の新しい味覚を楽しめます。バターやチーズの濃厚さを、ほうじ茶のさっぱりとした風味がバランスよくまとめてくれます。

b. ほうじ茶を使ったスープ

ほうじ茶を使ったスープも、ヘルシーで風味豊かな料理です。ほうじ茶を出汁として使い、野菜や豆腐、きのこなどを煮込むことで、和風のスープに仕上がります。ほうじ茶の香ばしさが、スープ全体にほんのりとした深みを与え、さっぱりとした味わいを楽しめます。


ほうじ茶は、その香ばしさとすっきりとした味わいが特徴で、様々な料理との相性が良いお茶です。天ぷらや焼き魚、煮物、さらには寿司や和菓子、洋菓子まで、幅広い料理と一緒に楽しめます。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。