雲平とは?読み方や作り方、青森や秋田の有名なあの和菓子も紹介!

雲平の読み方と意味

「雲平(うんぺい)」は、日本の伝統的な和菓子の一つで、読み方は「うんぺい」と読みます。雲平は、特に祭事や祝い事で用いられる美しい菓子として知られており、和菓子の中でも独特の柔らかさとしっとりとした口当たりが特徴です。その名は、「雲のように軽く、平らに伸ばす」ことに由来しています。

雲平の生地は、砂糖と米粉(上新粉)が主材料で、練り上げた後に平らに伸ばして作られます。滑らかな表面とほんのりした甘さが特徴的で、色鮮やかな着色が施されることが多く、華やかな見た目が特徴です。

雲平の作り方

雲平の作り方は、非常に繊細で手間がかかりますが、その分完成した時の美しさは格別です。以下に、基本的な雲平の作り方をご紹介します。

材料
  • 上白糖(または粉糖):100g
  • 上新粉(米粉):50g
  • 水:適量
  • 着色料(食用色素):少々(お好みで)
作り方
  1. 材料を混ぜる
    上白糖と上新粉をボウルに入れ、よく混ぜ合わせます。少しずつ水を加え、まとまりやすくなるまで練り込みます。
  2. 生地をこねる
    生地がまとまったら、滑らかになるまでしっかりとこねます。生地が手にくっつかなくなったら準備完了です。
  3. 成形
    生地を薄く伸ばし、お好みの形にカットします。丸型や四角型、さらには季節の花や葉の形にするなど、伝統的な和菓子らしい美しい形に仕上げます。
  4. 乾燥させる
    成形した雲平を風通しの良い場所で乾燥させます。これにより、外側がしっとり、中は少し硬めの食感が生まれます。
  5. 着色(お好みで)
    着色料を使って色を付ける場合は、生地を分けて色をつけた上で成形します。季節ごとの和菓子として、春は桜色、秋は紅葉の色などがよく用いられます。

青森や秋田の有名な雲平

雲平は、特に青森や秋田といった東北地方で親しまれている和菓子でもあります。これらの地域では、雲平を使ったお菓子が地元の名物として愛されています。

  1. 青森の「りんご雲平」
    青森は日本有数のりんご産地として有名で、地元ではその特産を活かした「りんご雲平」という和菓子が作られています。りんごの風味を生かした甘さが特徴で、雲平の柔らかい食感とフルーティな香りが絶妙にマッチしています。
  2. 秋田の「じゅんさい雲平」
    秋田県では、特産品である「じゅんさい」を使った「じゅんさい雲平」が名物です。じゅんさいは、ツルツルとした独特の食感を持つ水草で、雲平と組み合わせた異色の和菓子として人気を博しています。甘さと爽やかな食感が特徴で、特に夏場に好まれます。

雲平の楽しみ方と食文化

雲平は、見た目の美しさと上品な味わいから、主に茶道の席や祝い事で供されることが多い和菓子です。特に、季節感を大切にする和菓子の文化の中で、雲平はその時々の行事に合わせて色や形が変化します。

  • :桜や菜の花の形をしたピンクや黄色の雲平
  • :清涼感を演出する青や白を基調としたデザイン
  • :紅葉や柿などをモチーフにした赤やオレンジの雲平
  • :雪の結晶や椿の花など、白を基調としたデザイン

また、雲平は見た目だけでなく、その繊細な口当たりも魅力です。抹茶や煎茶との相性が良く、特にお茶の席ではその美しさと味わいを楽しむことができます。

まとめ

雲平(うんぺい)は、日本の伝統的な和菓子で、上品な甘さと美しい見た目が特徴です。青森の「りんご雲平」や秋田の「じゅんさい雲平」といった地域独自の雲平もあり、その土地ならではの特産物と融合したバリエーションが楽しめます。

作り方もシンプルでありながら、見た目を工夫することで非常に華やかな仕上がりになります。ぜひ自宅で作って、季節の移ろいを感じながら、雲平の美しさと美味しさを堪能してみてはいかがでしょうか?

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。