東北のせんべい3選!伝統と美味しさが詰まった地域の逸品

東北地方は、豊かな自然と厳しい気候風土が育んだ美味しい食べ物がたくさんあります。その中でも、せんべいは特に東北の名産品として広く知られています。今回は、東北を訪れたらぜひ味わいたい「東北のせんべい3選!」をご紹介します。地域ごとの伝統や文化が詰まったせんべいは、お土産にも最適です。

1. 南部せんべい – 岩手県・青森県の伝統の味

南部せんべいは、岩手県と青森県で広く親しまれている伝統的なせんべいです。起源は江戸時代にさかのぼり、もともとは農家の保存食として作られていました。南部せんべいの最大の特徴は、そのパリッとした食感とシンプルな味わいです。

基本の材料は、小麦粉、塩、そして少量の水で、焼き上げると独特の香ばしさが楽しめます。バリエーションも豊富で、ゴマやクルミ、ピーナッツなどが練り込まれたものや、表面にたっぷりのゴマをまぶしたものもあります。また、近年ではチョコレートやキャラメルなど、現代風にアレンジされた南部せんべいも登場し、幅広い世代に支持されています。

岩手県八幡平市や青森県八戸市には、南部せんべいを製造する老舗が点在しており、伝統の味を守り続けています。お土産としても大変人気があり、そのシンプルな美味しさは、飽きのこない味わいです。

2. 秋田のお菓子「バター餅」と並ぶ人気者「秋田せんべい」

秋田県には、昔ながらの手焼きせんべいが多く存在します。その中でも代表的なものが秋田せんべいです。秋田せんべいの特徴は、甘さと塩味のバランスが絶妙なところにあります。材料には、米粉と砂糖、そして少量の塩が使用されており、焼き上げることで独特の香ばしさと甘さが引き立ちます

秋田せんべいには、バターを使ったものや、黒砂糖を練り込んだものなど、さまざまなバリエーションがあります。また、秋田の伝統菓子であるバター餅と一緒に楽しむことも多く、その相性の良さは折り紙付きです。

秋田県横手市には、秋田せんべいを製造する工房が多く、伝統の技を受け継ぎながらも新しい味を追求しています。秋田せんべいは、そのシンプルながらも奥深い味わいで、地元の人々に愛され続けている一品です。

3. 仙台市の老舗和菓子屋「売茶翁」の「みちのくせんべい」

宮城県仙台市は、和菓子萩の月ずんだ餅が有名ですが、この地にはもう一つの名物があります。それが、みちのくせんべいです。みちのくせんべいは、老舗和菓子屋「売茶翁」が提供する伝統的な和菓子で、米粉を使った麩焼きせんべいとして知られています。

このせんべいの最大の特徴は、そのサクサクとした軽い食感と、控えめな甘さです。「売茶翁」では、このせんべいを一枚一枚丁寧に焼き上げており、生菓子とセットで購入されることも多いです。

みちのくせんべいは、日持ち・賞味期限も1か月程度と比較的長いため、観光客にも人気の一品です。伝統とモダンが融合したせんべいとして、ぜひ一度味わってみてください。

まとめ

東北地方には、地域ごとに異なる伝統と味わいを持つせんべいが数多く存在します。今回ご紹介した南部せんべい、秋田せんべい、白石せんべいは、いずれもその土地の歴史や文化を感じさせる逸品ばかりです。東北を訪れた際には、ぜひこれらのせんべいを味わい、地域の魅力を堪能してください。お土産として持ち帰るのも良いでしょう。伝統の味わいと、現代風のアレンジが楽しめる東北のせんべいは、きっとあなたの心に残ることでしょう。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。