もみじ饅頭とは

もみじ饅頭(もみじまんじゅう)は、広島県の宮島(厳島)を発祥とする和菓子で、もみじの葉の形をした饅頭です。柔らかいカステラ生地に包まれた餡が特徴で、もみじ饅頭は広島の名産品として知られています。特に宮島やその周辺では観光客向けのお土産として広く親しまれています。

歴史

もみじ饅頭の誕生にはいくつかの説がありますが、代表的な説として、明治時代後期(1899年頃)に、宮島の老舗和菓子店「高津堂」の創業者である高津常助が、地元の観光名所である紅葉谷にちなんで作り出したと言われています。また、当時の広島県知事の佐竹氏が「もみじの形をした菓子があれば良いのでは」という提案をしたという逸話もあります。このような背景から、もみじ饅頭は宮島の象徴的なお菓子として成長してきました。

もみじ饅頭の種類

伝統的なもみじ饅頭は、こしあんつぶあんが一般的ですが、現代では様々なバリエーションが登場しています。以下は代表的な種類です:

  • こしあん: 伝統的なもみじ饅頭の中身。滑らかで上品な甘さが特徴。
  • つぶあん: 小豆の食感を楽しめる少し粒が残ったあん。
  • クリーム: カスタードクリームやバタークリームを詰めたもの。
  • 抹茶: 抹茶風味の餡やクリームを使用したバリエーション。
  • チョコレート: カステラ生地にチョコレートが加わったもの。
  • チーズ: チーズクリーム入りで甘さと塩味のバランスが絶妙。

このように、もみじ饅頭は現代的なアレンジが加わり、多彩な味わいが楽しめるようになっています。

人気の理由

もみじ饅頭が人気の理由は、その手軽さ親しみやすい味にあります。宮島観光の際に気軽に購入できるお土産としても知られ、広島全域でその名声を高めています。また、もみじの形が可愛らしく、観光客だけでなく地元の人々にも愛されています。

まとめ

もみじ饅頭は、広島の宮島で誕生した歴史的な和菓子で、その形状や風味の豊かさが地域の名産品として愛されています。伝統的なこしあんやつぶあんだけでなく、現代的なクリームやチョコレート味もあり、幅広い世代に楽しまれる和菓子です。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。