情熱を内に秘め、着実に歩みを進めるのが己巳(つちのとみ)の魅力。干支の中でも独特なエネルギーを持つ己巳は、温厚な性格の中に情熱と計画性を併せ持つ努力家として知られています。
この記事では、そんな己巳の性格を中心に、女性・男性それぞれの特徴や恋愛・仕事・運勢の傾向、さらには相性の良し悪しまでを詳しく解説します。
女性と男性といった視点から、自分自身や身近な人の理解を深めたい方にとって、きっと役立つ内容となるでしょう。
己巳(つちのとみ)とは|内に秘めた情熱と成長力を持つパワフルな干支
己巳(つちのとみ)とは、十干(じっかん)の「己(つちのと)」と、十二支の「巳(み)」が組み合わさった干支のひとつです。干支暦(えとれき)の中では60種類の組み合わせがあり、己巳はその中でもエネルギーと変化のパワーを内包する特別な意味を持つとされています。

己巳の構成と意味|土のやさしさと巳の情熱が重なるエネルギー
干支には、それぞれが持つ五行や性質には深い意味があり、己巳は内に力強いエネルギーと成長力を秘めた特別な組み合わせとされています。
十干の「己(つちのと)」とは?|大地のような包容力と知恵
「己」は、陰陽五行説における「土の陰(陰の土)」を表します。「田畑の土」を象徴し、栄養を蓄えてすべてのものを育てる基盤のような存在。地味ながらも確かな力を持ち、安定・誠実・知性・育成のエネルギーを宿しています。
- 五行:土(陰)
- 象徴:田畑・土壌・学び・柔軟性
- 性質:穏やかで思慮深く、勉強熱心。多才だが、選択に迷いやすい一面も。
十二支の「巳(み)」とは?|変化と情熱を象徴するへびのエネルギー
「巳」は十二支の6番目で、へびを象徴する干支。季節では5月(春から初夏)を担い、二十四節気で言えば「立夏〜小満」のころ。時間帯では午前9時〜11時を指します。
巳には、変化・探究心・執念・計画性・精神力の強さといった特徴があります。
- 五行:火(陰)
- 象徴:変化、知恵、内面の強さ、努力の継続
- 性質:凝り性で探究心が強く、計画的で粘り強い。反面、傷つけられると忘れにくい一面も。
「己巳」が意味するもの
これらの「己」と「巳」が組み合わさることで、己巳は温かい土壌の中に、情熱と変化の火が静かに燃える状態を表す干支となります。外見は穏やかでも、内には強い信念と情熱を秘めており、地に足をつけながら確実にステップアップしていく力を持つタイプとされます。
己巳(つちのとみ)はどんな性格?|情熱と計画性を併せ持つ温厚な努力家
己巳(つちのとみ)生まれの人は、穏やかさの中に情熱を秘めた努力家タイプ。十干の「己」が持つおおらかで育成的な性質と、十二支の「巳」が象徴する情熱・粘り強さ・頭の良さが合わさり、真面目さと知性、実行力のバランスに優れた人物像を形づくります。
頭の回転が早く、仕事ができるタイプ
己巳の人は、頭脳明晰で計画性が高く、実務に強いのが特徴です。一度「やる」と決めたことには根気強く取り組み、目標達成に向けて着実に行動します。物事を効率よく処理し、必要な情報を正確に捉える判断力もあるため、成果を出すスピードも早いタイプと言えるでしょう。
穏やかで思いやりのある人柄
「己」の気質を受け継ぐ己巳の人は、おおらかで温和、面倒見が良くて愛情深い性格が魅力です。周囲への気配りや共感力があり、人が困っていれば自然と手を差し伸べる、姉御・兄貴肌タイプでもあります。自分の気持ちを押し殺すことは少なく、裏表のない正直で信頼されやすい人柄として親しまれます。
己巳(つちのとみ)の恋愛傾向|情熱的でまっすぐ、でも少し負けず嫌い?
己巳(つちのとみ)生まれの人は、内に秘めた情熱とまっすぐな行動力が光る恋愛タイプ。一見おだやかで控えめに見えるものの、ひとたび恋をすると情熱的にアプローチし、粘り強く想いを貫く一面を持っています。
好きになったら一直線。情熱を惜しまない
己巳の人は、誰かを好きになると迷わず自分の気持ちに従い、根気よくアプローチを重ねていきます。たとえライバルがいても気にせず、むしろ競争があるほど燃えるタイプ。一途に想いを注ぐ姿に、相手が心を動かされることも少なくありません。
恋人にはマメで誠実。気配り上手なパートナーに
恋人関係に入ってからは、マメに連絡を取ったり、気遣いを忘れなかったりと、とても誠実で思いやりのある恋愛をする傾向があります。相手の小さな変化にも気づき、さりげなくフォローできる“気配り上手なパートナー”として信頼されることが多いでしょう。
張り合いすぎには注意。恋人とは「支え合い」を意識して
ただし、己巳の人は負けず嫌いな一面もあるため、恋人との関係で無意識に張り合ったり、主導権を握ろうとしたりする傾向があります。関係を長続きさせるためには、相手と対等であることを大切にし、競うのではなく支え合う意識を持つことが鍵になります。
己巳の恋は「育てる」恋。じっくり深めていくタイプ
己巳の恋愛は、一瞬の盛り上がりよりも、長く信頼を積み重ねて育てていくスタイル。時間をかけて心を通わせていくことで、より深く、安定した関係を築いていく傾向があります。家庭的で落ち着いた関係を望む人にとっては、非常に理想的なパートナーといえるでしょう。
己巳(つちのとみ)の仕事傾向|先見の明と粘り強さで成果を積み上げるタイプ
己巳(つちのとみ)生まれの人は、先を読む力と地に足のついた努力を兼ね備えた、安定感と成長性のある仕事傾向の持ち主です。頭の回転が速く、状況判断に優れているため、職場では常に一歩先を見据えた行動ができるでしょう。
持ち前の「先見力」と「実行力」が武器
己巳の人は、目の前の仕事をただこなすだけでなく、「どうすればもっと良くなるか」「次に備えるには何が必要か」といったビジョンを描きながら動けるタイプです。その先見の明に加えて、地道な努力を惜しまないため、周囲からも一目置かれる存在に。
小さな変化に敏感。現場でも経営でも力を発揮
事務的なルーティンワークはあまり得意ではありませんが、改善や戦略を考えるようなクリエイティブな分野やマネジメント領域で本領を発揮します。たとえば、営業戦略の立案やプロジェクトマネジメント、現場の改善提案などに関わると、持ち前の分析力が光るでしょう。
起業家気質もあり。サポート役との相性◎
「己」の包容力と「巳」の探究心を併せ持つ己巳の人は、どんな業界でも経営者タイプとしての素質を秘めています。自分の信念を持ちつつも、周囲との調和を重んじるため、組織の中でもリーダーとしての役割を自然に担うでしょう。
ただし細かい事務作業が苦手な傾向もあるため、信頼できるサポート役(秘書やアシスタント)と組むことで、より大きな成果を上げられます。
己巳(つちのとみ)の女性の性格
己巳(つちのとみ)の女性は、明るさと包容力をあわせ持つ姉御肌タイプ。誰に対してもフレンドリーで、自然と周囲の人々を和ませる雰囲気があります。その場の空気を読んで気配りができるため、人間関係の潤滑油的存在として、職場や友人グループでも頼りにされることが多いでしょう。
見た目や話し方は朗らかで女性らしい印象を与えますが、実は内面はとてもサバサバしていて行動的。情に厚く、誰かのために動くことを厭わない、面倒見のよさと行動力の両方を備えた魅力的な女性です。
また、芯の通った強さと精神的なタフさも特徴。たとえ困難に直面しても冷静に対処でき、物事を前向きに捉えて進んでいけるリーダー気質を持っています。そのギャップが周囲を惹きつけ、男女問わず多くの人に信頼される存在となるでしょう。
己巳(つちのとみ)の男性の性格
己巳(つちのとみ)の男性は、穏やかな表情の奥に情熱を秘めた努力家タイプです。第一印象は控えめで温和。誰に対しても丁寧に接する姿勢が印象的で、自然と周囲からの信頼を集める存在です。
しかし、その穏やかさの裏には、強い信念とブレない意志が宿っています。自分で決めたことには徹底して取り組み、時間がかかっても諦めずにやり遂げる粘り強さが魅力。「見えないところで努力を続ける人」という言葉がよく似合います。
また、誠実で真面目な性格から、周囲の期待に応えようと無理をしてしまう一面もありますが、その責任感こそが人望を高め、リーダーとして抜擢される要因にもなっています。
外見はソフトで優しい雰囲気ながらも、内面には熱い想いと自分なりのこだわりを秘めており、いざというときの判断力と決断力に優れているのが特徴です。そんなギャップも、己巳の男性が多くの人を惹きつける理由のひとつでしょう。
己巳(つちのとみ)の人の運勢
恋愛運・結婚
己巳(つちのとみ)を本命星にもつ人は、温かな人柄と世話好きな一面が魅力で、異性から自然と好かれるタイプです。ただし、自分から積極的に気持ちを伝えるのは少し苦手で、恋愛は相手からのアプローチで始まることが多いかもしれません。内に秘めた情熱は強く、交際が始まれば、パートナーを思いやる献身的な姿勢で愛情を深めていきます。
ただし、感情を言葉にするのが苦手なため、気持ちを溜め込んでしまいがちなのも己巳の特徴。素直なコミュニケーションを心がけることが、安定した関係を築くカギとなるでしょう。
結婚後は家庭にしっかりと根を張りつつも、外の世界とのつながりを大切にすることでバランスの取れた夫婦関係を築けます。特に女性は、家庭と社会の両立が幸福感を高める要素に。支え合える穏やかな関係が、己巳の結婚運をより良いものにしてくれます。
仕事運・適職
己巳(つちのとみ)の人は、努力を惜しまない真面目さと、人との信頼関係を築く力に優れた人物です。一度決めたことを最後までやり遂げる粘り強さがあり、どのような業種でも安定した成果を出す力を持っています。特に、人の成長や健康、心に寄り添う仕事においては大きな充実感を得られるでしょう。
適職としては、医療・福祉・教育・研究職など、じっくり時間をかけて成果を積み上げていく仕事に向いています。また、観察力と洞察力も兼ね備えているため、コンサルタントやマネジメント業務にも適性があります。
若い頃は失敗を経験することもあるかもしれませんが、己巳の人はそれを糧にし、年齢を重ねるごとに厚みのある人間力と指導力を身につけていきます。最終的には、チームや組織を引っ張るリーダーとして周囲から信頼され、人を育てる立場で活躍していく未来が期待できるでしょう。
金運
己巳(つちのとみ)の人は、生まれながらにしてお金との縁が強く、金運に恵まれたタイプです。干支の「巳」はもともと財を司る神・弁財天の遣いともされており、その影響を受ける己巳の人は、自然とお金が集まりやすい運勢を持っています。
さらに、己巳の人は地に足のついた堅実な性格の持ち主。派手な浪費はせず、貯蓄や資産管理が得意なため、お金を使うことよりも増やすことに喜びを感じる傾向があります。長期的な視点でお金と向き合うことができるため、気づけば着実に資産を築いている人も多いでしょう。
仕事面でも努力が結果につながりやすく、昇給や昇進を重ねていく中で財が蓄積されていくタイプです。堅実さに加え、先見の明も持ち合わせているため、投資や事業でも成功しやすい素質を秘めています。
金運をさらに高めたい場合は、「巳」にちなんだ蛇柄の財布を持つ、弁財天を祀る神社に参拝するなど、開運アクションを取り入れてみるのもおすすめです。
己巳(つちのとみ)の人との相性の良い六十干支
己巳(つちのとみ)と「甲子(きのえね)」との相性
己巳(つちのとみ)と甲子(きのえね)は、一見すると正反対の性質を持つ者同士。己巳は内面に熱意を秘めつつも現実的に物事を積み重ねるタイプ。一方、甲子は直感力と行動力に優れ、何事にもスピーディーに挑戦していく開拓者気質です。
そんな二人が出会うと、価値観の違いからすれ違いが生まれやすく、テンポや物事の進め方にズレを感じやすい関係になりがちです。とくに、甲子の即断即決な性格に対して、己巳はじっくり考えてから動きたいという慎重派。そのため、どちらかが歩み寄らない限り、共同作業や長期的な目標に向かうことは難しく感じられるかもしれません。
しかし逆に言えば、本音でぶつかるような状況を何度か経験することで、互いの考え方や得意分野を理解し合える関係にもなれるのがこの組み合わせの特徴です。
己巳(つちのとみ)と「乙丑(きのとのうし)」との相性
己巳(つちのとみ)と乙丑(きのとのうし)は、波長がぴったり合うわけではないものの、不思議と関係がスムーズに進みやすい相性です。お互いに主張しすぎるタイプではないため、自然と役割分担ができ、物事の進め方やペース感が噛み合いやすいのが特徴です。
感情を激しくぶつけ合うような関係にはなりにくく、適度な距離感を保ちながらも、信頼し合える安定したパートナーシップを築くことが可能です。ただし、互いに本音を出しにくいところがあるため、深い心の交流を育むには少し時間がかかるかもしれません。
恋愛関係においては、心よりも先に身体的な親密さが強くなる傾向があり、情熱的な始まりを迎えることも。とはいえ、すぐに燃え尽きてしまわないよう、精神的なつながりを丁寧に育んでいくことが長続きのカギです。
己巳の現実的な行動力と、乙丑の粘り強さが合わさることで、じっくりと成果を積み上げていく堅実な関係性が築けるでしょう。
己巳(つちのとみ)と「丙寅(ひのえとら)」との相性
己巳(つちのとみ)と丙寅(ひのえとら)の関係は、お互いに魅力を感じながらも、どこか心の距離が縮まりにくい慎重な相性です。どちらも感受性が豊かで優しさを持ち合わせているため、初対面では好印象を抱きやすいものの、ちょっとした言動で警戒心が芽生え、距離が生まれてしまうこともあります。
特に、相手の言葉の裏を読みすぎたり、真意を確かめたくなったりする場面が多くなりがち。そのため、信頼関係を築くには少し時間が必要になるでしょう。
一方で、共通の敵や「許せない」と感じる出来事に対して感情を共有したとき、急激に距離が縮まることもあるのがこの組み合わせの不思議なところです。強い共感や感情の一致が突破口となり、深い絆を築ける可能性を秘めています。
己巳(つちのとみ)の人との相性の悪い六十干支
己巳(つちのとみ)と「癸亥(みずのとい)」との相性
己巳(つちのとみ)と癸亥(みずのとい)は、まるで磁石のように惹かれ合いながらも、ぶつかり合いやすい複雑な関係性を持っています。出会った瞬間からなぜか気になる存在となることが多く、互いに強く意識し合う相手ですが、価値観や考え方の違いから意見が食い違いやすいのも特徴です。
特に、己巳の「理論的で主導権を握りたいタイプ」と、癸亥の「直感的で自由を好むタイプ」では、物事の進め方にズレが生じやすく、口論になることも少なくありません。しかし、そのたびにお互いの存在の大きさを再認識し、簡単には縁が切れない相手として強く結びついていく傾向があります。
このふたりは、衝突や葛藤を経てこそ関係が深まる相性ともいえます。恋人や夫婦になった場合は、お互いに譲れないポイントを理解し、適度な距離感を保ちながら付き合うことが長続きの秘訣となるでしょう。
己巳(つちのとみ)と「壬戌(みずのえいぬ)」との相性
己巳(つちのとみ)と壬戌(みずのえいぬ)の関係は、強いエネルギーを持つ者同士ゆえに、距離感の調整が難しい組み合わせです。お互いにこだわりが強く、自分のペースや価値観を大切にするタイプのため、些細な違いが目につきやすく、一緒にいると緊張感や苛立ちが募ってしまうこともあります。
特に、己巳の理知的で計画的な性格と、壬戌の情熱的で感情の振れ幅が大きい一面とがぶつかり合うと、無意識のうちに「相手を変えたい」「自分に合わせてほしい」と感じやすくなる傾向があります。これが、挑発的な言動や競い合う関係へとつながってしまう原因になることも。
しかし一方で、そのぶつかり合いを通じて、自分自身を深く見つめ直すきっかけを得ることができる相手でもあります。お互いを「自分とは異なる価値観を持つ鏡」として受け入れ、対等な関係を築こうとする努力ができれば、刺激的で成長し合える関係になる可能性も秘めています。
己巳(つちのとみ)と「辛酉(かのととり)」との相性
己巳(つちのとみ)と辛酉(かのととり)の組み合わせは、自然体で心地よい関係を築きやすい相性です。お互いに利害を超えた「助け合いたい」という純粋な気持ちを持ちやすく、損得勘定抜きに協力できる間柄といえるでしょう。
己巳は慎重で観察力に優れ、周囲の空気を読みながら自分のペースを守るタイプ。一方の辛酉は、芯の強さと繊細さを併せ持ち、内に秘めた情熱で物事に向き合います。この二人が出会うと、不思議と気が合い、無理なく共感が生まれやすくなるのが特徴です。
仕事においては、互いの長所を活かし合いながらスムーズに物事を進められるパートナーとして活躍できるでしょう。特に、辛酉の正確さと己巳の粘り強さが融合すると、大きな成果を生み出すことも。
まとめ
己巳(つちのとみ)の人は、穏やかでありながら内に秘めた熱い情熱と、着実に努力を積み重ねる力を兼ね備えています。この記事では、そんな己巳の性格をはじめ、女性と男性の違い、恋愛傾向や仕事での適性、相性の良い干支・悪い干支までご紹介しました。
もしあなた自身や身近な人が己巳であれば、ここで得た情報が、よりよい人間関係や人生設計のヒントになるはずです。己巳 女性・己巳 男性というキーワードに込められた特性を活かして、自分らしく前向きに進んでいきましょう。