2024年 鹿の角切り|日時・開催場所・角の落ちている場所・使用道具の紹介

鹿の角切りとは?

「鹿の角切り」は、奈良県奈良市にある春日大社の神事であり、古来より続く伝統的な行事です。この祭りは、奈良公園に生息する野生の鹿の安全を守るために行われ、毎年秋に開催されます。鹿の角は春から秋にかけて成長しますが、発情期にはオス鹿がその角で互いに争うこともあるため、事故を防ぐ目的で角を切るのです。

2024年の鹿の角切り開催日時

2024年の鹿の角切りは、例年通り10月の第2週末から始まります。具体的な日時は以下の通りです:

  • 開催期間: 2024年10月12日(土)~14日(月・祝)
  • 時間: 各日ともに午前12時から午後3時まで

この時間内に、観客は鹿の角切りが行われる様子を見学することができます。

開催場所

鹿の角切りは、奈良公園内の鹿苑(ろくえん)で行われます。この鹿苑は、鹿を一時的に収容するための場所であり、鹿の捕獲や角の切断が安全に行えるように設計されています。春日大社のすぐ隣に位置し、アクセスも良好です。

所在地:〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160−1

電話番号:0742222388

アクセス方法:

  • 電車: 近鉄奈良駅から徒歩約15分
  • バス: 奈良交通バス「春日大社表参道」下車後徒歩すぐ
  • 駐車場: 奈良公園周辺の駐車場を利用できますが、混雑が予想されるため公共交通機関の利用がおすすめです。

角が落ちている場所とその時期

鹿の角は、毎年春から初夏にかけて自然に落ちることがあります。奈良公園内では、運が良ければ散策中に落ちた鹿の角を発見できるかもしれません。特に5月から6月にかけて、鹿たちは冬の間に成長した角を自然に落とす時期です。

しかし、観光客が角を拾って持ち帰ることは禁止されており、角は春日大社や奈良公園管理者に回収されます。鹿の角は貴重な資源であり、地元の文化財として保護されています。

鹿の角切りで使用される道具

鹿の角切りは、熟練の技を持つ神職や関係者によって行われ、伝統的な方法と道具が使用されます。以下が主な使用道具です:

  1. 角切鋸(つのきりのこぎり)
    鹿の角を切るために使用される専用の鋸です。この鋸は非常に頑丈で、硬い鹿の角を一気に切ることができます。職人が手際よく扱う姿は迫力満点です。
  2. 角縛りの綱
    鹿を安全に捕まえるため、頭部を固定するための特別な縄が使用されます。この縄は鹿が無理に動こうとしても怪我をしないように工夫されています。
  3. 木槌(きづち)
    鹿の角切りは主に鋸を使いますが、場合によっては木槌も使用されます。特に、角がすでにかなり成長している場合など、鋸だけでは時間がかかる場合に補助的に使用されます。
  4. 白装束と神聖な衣装
    鹿の角切りは神事の一環であるため、作業に従事する神職や関係者は、白装束や神聖な衣装を着用します。これは、鹿が神の使いとして尊ばれていることを示すものです。

角切りの流れと見どころ

  1. 鹿の捕獲
    まず、鹿苑内で自由に動き回る鹿が専用の柵に追い込まれます。熟練のスタッフが素早く動き、鹿にストレスを与えないように捕獲します。
  2. 角の切断
    捕獲された鹿は、頭部がしっかりと固定され、安全な環境で角切りが行われます。鋸を使って角が丁寧に切り落とされますが、鹿には痛みが伴わないように配慮されています。切断は神事の一環として行われるため、儀式的な雰囲気が漂います。
  3. 観客参加型イベント
    角切りは見学者にとっても大きな見どころであり、勇ましい鹿と人との対話を目の当たりにできます。時折、観客が鹿の捕獲や角の切断を間近で見学できるエリアも用意されています。

チケット情報

鹿の角切りは無料で観覧できますが、特別席や優先観覧エリアのチケットも販売される場合があります。これらのチケットは、公式ウェブサイトや地元観光案内所で購入可能です。特に休日は混雑が予想されるため、事前予約が推奨されます。

最後に

2024年の鹿の角切りは、奈良の歴史と伝統を感じることができる貴重なイベントです。大自然の中で神聖な儀式を体感し、鹿たちとのふれあいを楽しんでください。角切りが行われることで、鹿も安心して奈良公園内を過ごすことができ、観光客も安全に鹿との時間を楽しむことができます。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶道講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。