今回は宮城県の伝統的工芸品「岩出山しの竹細工」について詳しく紹介します。
岩出山しの竹細工の歴史
岩出山しの竹細工は、江戸時代中期の1716年から1736年頃にかけて、岩出山第4代城主である伊達村泰公が京都から竹細工職人を招き、武士の手仕事として奨励したことが始まりです。それ以来、300年以上の伝統を受け継いでいる工芸品です。
※参考…宮城県「宮城の伝統的工芸品/岩出山しの竹細工とは」
しの竹細工の特徴
しの竹細工は「しの竹」の皮の部分を使用し、表皮を内側にして丁寧に編みこまれています。そのため、指に優しく、水切れが良いという機能的な特徴があります。また、弾力性と耐久性に優れ、ざるやかごなどの日用品として広く愛用されています。最近では、インテリアとしても見直されています。
製造工程
しの竹細工の製造工程は、以下の通りです:
- 竹洗い:竹を洗って汚れを取り除きます。
- 竹割り:竹を割って適切な大きさにします。
- ヘゲ:竹の皮の部分だけを剥ぎ取ります。
- 幅決め:竹の幅を決めます。
- 底角編み:竹の底の部分を編みます。
- 七廻し:竹を七回転させて編みます。
- 折立:竹を立てて編みます。
- 横廻:竹を横に回して編みます。
- 鈎折:竹を折って鈎を作ります。
- 縁掛:竹の縁を掛けて仕上げます。
主な製品
岩出山しの竹細工の主な製品には、以下のものがあります:
- 米とぎざる
- 浅ざる
- めかご
- その他のかご製品
生産地
岩出山しの竹細工の生産地は、宮城県大崎市(旧岩出山町)です。大崎市竹工芸館では、伝統的な製造工程を見学することができ、実際にしの竹細工を手に取って購入することも可能です。
しの竹細工の魅力
しの竹細工の魅力は、その機能性と美しさにあります。指に優しく、水切れが良いため、日常生活での使い勝手が非常に良いです。また、弾力性と耐久性に優れているため、長く使用することができます。さらに、その美しい編み目と自然な風合いは、インテリアとしても魅力的です。
現在の製造状況と未来
現在、岩出山しの竹細工は数少ない職人によって手作りで製造されています。伝統を守りながらも、現代のニーズに合わせた製品開発が行われています。今後も、この伝統工芸品が受け継がれ、さらに多くの人々に愛されることを期待しています。
おわりに
岩出山しの竹細工は、300年以上の歴史を持つ宮城県の伝統的工芸品です。その優れた機能性と美しさは、日常生活を豊かにするだけでなく、インテリアとしても魅力的です。宮城県を訪れた際には、ぜひ大崎市竹工芸館を訪れ、実際の製品に触れてみてください。
投稿者プロフィール

- 日本茶講師/和文化PR
- 大学卒業後、老舗和菓子屋に入社。京都にて茶道、生け花、日本画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社に勤務。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。
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