華道教室に通い始めて2か月の体験記

華道教室に通い始めて2か月の体験記

私は30代の会社員で、東京に住んでいます。今年から新しい趣味として華道を始めました。昔から何か伝統的な日本文化に触れたいと思っていたのですが、仕事が忙しく、なかなか一歩を踏み出せずにいました。けれど、心のどこかで「日々の忙しさの中でも、自分の時間を大切にしたい」と感じ、ようやく思い切って華道教室に通うことを決意しました。

華道との出会い

華道に興味を持ったきっかけは、友人の影響です。友人がある日、素敵な花を自宅で生けている写真をSNSに投稿していて、それがとても美しく心に残りました。そこから「自分もやってみたい」と思い始め、調べてみると、自宅からそう遠くない場所にいくつか華道教室があることが分かりました。特に、仕事帰りに通える教室を探し、今の教室に出会ったのです。

初めてのレッスン

最初は、とても緊張しました。華道はとても格式の高い伝統芸術というイメージがあり、自分に本当にできるのだろうかと不安があったからです。しかし、教室の雰囲気はとてもアットホームで、先生も生徒さんたちも温かく迎えてくれました。最初に教えていただいたのは、基本の「立花」と呼ばれる形式でした。花をただ美しく見せるのではなく、空間全体を活かし、自然の中にある調和を表現することが求められるこの形式に、少し戸惑いもありましたが、すぐに夢中になりました。

華道の奥深さ

2か月が過ぎ、毎週1回のペースで通っています。華道は思っていた以上に奥が深く、花の配置や角度、全体のバランスまで細かく考える必要があります。たとえば、ある一輪の花の向き一つで全体の印象が変わってしまうので、先生のアドバイスに耳を傾けながら、少しずつ自分なりの感覚を養っているところです。また、花を生けるときの「無駄を排除する」という考え方に惹かれました。限られた花材で最大限の美を引き出すためには、何を活かし、何を削るかを決める力が必要です。これは、日常生活にも通じるものがあるなと感じています。

日々のストレスから解放される時間

私が華道を始めてよかったと感じる最大の理由は、日常生活の中で心が落ち着く瞬間を持てるようになったことです。会社員としての忙しい日々の中では、どうしても心がバタバタしてしまうことが多いのですが、華道の時間は、全く別の空間で自分と向き合える時間です。花に触れ、集中していると、自然と心が静かになり、目の前の花にすべての意識を向けることができます。そうすることで、日々のストレスや疲れも自然と解消されていくのを感じます。これが一番の華道の魅力だと思います。

少しずつ上達していく喜び

まだまだ初心者ではありますが、少しずつ上達しているのを感じる瞬間も増えました。先生から「今日は花の使い方がとても良かったわね」と褒められると、とても嬉しく、自分の成長を感じられます。また、自宅に花を生けて飾ることで、日常生活にちょっとした彩りが加わり、生活全体が豊かになったように感じます。家に帰ってきて、自分が生けた花が目に入ると、それだけで一日の疲れが癒される気がします。

今後の目標

これからもっと技術を磨き、自分らしい花を生けられるようになりたいです。また、華道を学ぶことで、日本の伝統文化に対する理解も深まりました。華道は単なる「技術」ではなく、精神的な「在り方」や「美意識」にも関わる深い学びだと思います。今後も、この貴重な時間を大切にしながら、さらに華道の魅力を探求していきたいと考えています。そして、いつかは自分の花を家族や友人に見せることができるくらい自信を持てるようになりたいです。

まとめ

華道教室に通い始めて2か月、最初は不安でいっぱいだった私も、今ではその奥深さにすっかり魅了されています。日常の忙しさから解放され、花と向き合うことで心のバランスを取り戻すことができるこの時間は、私にとってかけがえのないものです。今後も華道を続け、さらに自分自身の内面を磨いていけるよう、楽しんで学んでいきたいと思います。

投稿者プロフィール

wagashi-writer
wagashi-writer
IT会社でWEBマーケティング担当として勤務するかたわら、いけばな・華道を習う。専門は神社・お寺、日本の行事、和菓子、日本文化全般。
普段はコンテンツ作成を行っていますが、イベントにまれに参加します。