伊達巻の由来って伊達政宗?意味や歴史、正月に食べる理由、材料やレシピなど紹介!

伊達巻は、お正月のおせち料理で欠かせない一品です。美しい黄色い色合いと、巻物のような形が特徴のこの料理は、その見た目からも縁起が良いとされています。しかし、「伊達巻」の「伊達」という言葉から、戦国武将・伊達政宗との関わりを連想する人も多いのではないでしょうか?この記事では、伊達巻の名前の由来や歴史、正月に食べる理由、さらに材料や作り方(レシピ)について詳しく解説します。

伊達巻の由来は伊達政宗?

まず、「伊達巻」という名前の「伊達」に、戦国時代の有名武将・伊達政宗が関係しているかどうかについてですが、実は直接的な関係はありません。

伊達政宗は、鮮やかで豪華な装いを好んだことで知られ、その「華やかさ」や「粋(いき)」なスタイルが「伊達者(だてもの)」という言葉の由来となっています。この「伊達者」は、派手で洗練された様子を表す言葉であり、その影響が「伊達巻」にも見られるとされています。

つまり、伊達巻の「伊達」は、伊達政宗その人を指しているのではなく、見た目の華やかさや豪華さ、粋な風情を表している言葉なのです。伊達巻が金色の輝きを持ち、巻かれている形が巻物を連想させることから、「伊達者」に通じる豪華さが料理名に反映されたと考えられます。

伊達巻の意味や歴史

伊達巻は、江戸時代からおせち料理に取り入れられたとされています。巻物のような形をしていることから、学問や文化、知識の象徴とされ、知恵が身につくことを願う縁起物として正月に食べられるようになりました。

また、伊達巻の柔らかく、甘みのある味わいは、祝祭の場にふさわしい料理とされ、特に子どもから大人まで幅広く好まれる一品です。

なぜ正月に伊達巻を食べるのか?

お正月に伊達巻を食べる理由の一つは、巻物に似た形状が「知識や教養の向上」を象徴するためです。巻物は、昔から書物として使われており、知識を広める役割を担ってきました。伊達巻を食べることによって、1年を通じて知恵や知識が豊かになることを祈願するのです。

また、鮮やかな黄色は黄金色を連想させるため、金運や繁栄を願う意味も込められています。さらに、ふんわりとした甘い味わいは、家族全員が楽しめる一品として、正月の祝い膳にぴったりの料理です。

伊達巻の材料とレシピ

伊達巻は、基本的に卵を主な材料とし、すり身やはんぺんを加えることでふんわりとした食感を作り出します。以下に、簡単な伊達巻のレシピを紹介します。

材料

  • 卵:5個
  • はんぺん:1枚(100g)
  • 砂糖:大さじ3
  • みりん:大さじ1
  • 醤油:小さじ1/2
  • 出汁:大さじ2

作り方

  1. はんぺんを細かく切り、フードプロセッサーにかけて滑らかにします。
  2. 卵、砂糖、みりん、醤油、出汁を加え、さらにフードプロセッサーで混ぜ合わせます。
  3. フライパンに油を少し引き、弱火で卵液をゆっくり流し込み、ふんわりと焼きます。
  4. 焼きあがったら巻きすで巻き、形を整えます。冷ましてから切り分けて完成です。

伊達巻にまつわるスピリチュアルな意味

伊達巻の形状は、巻物に似ていることから「知識の向上」「学問の発展」を象徴します。特に学生や学者の方にとっては、1年の学業や研究が順調に進むことを願って食べることが多いです。また、その黄金色から、富や繁栄をもたらす縁起物ともされ、特に新年のスタートを飾る料理としてぴったりです。

まとめ

伊達巻は、その華やかな見た目と柔らかな甘みが魅力のおせち料理の定番です。その由来は「伊達者」の派手で粋なイメージから来ており、伊達政宗とは直接の関係はないものの、彼の影響を受けた「粋な料理」として名付けられたと考えられています。

また、巻物のような形状から知識や学問を象徴し、正月には1年の知恵や教養の発展を願う縁起物として食べられています。レシピも比較的簡単に作れるので、ぜひ手作りして、家族とともにお正月を楽しんでみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。