粽とは?5月の端午の節句に食べる理由や種類を解説

5月になると全国の和菓子屋で販売がはじまる謎の和菓子「粽」。

粽はなぜ5月に販売されるのか、粽はなぜ笹の葉に包まれているのかなどを解説していきます。

本記事は下記のような方におすすめの記事です。

  • 和菓子好きな方
  • 粽について疑問があって検索されてた方
  • 日本文化に興味のある方

粽とは

粽とは、米粉やもち米、上新粉、うるち米などで作られた餅を笹の葉で包み、蒸しあげた和菓子です。毎年5月の端午の節句の時期に、全国の和菓子屋で販売される歴史ある和菓子で、同じ時期には、5月の子どもの日に子孫繫栄を祈る柏餅も食べられます。

粽を5月の端午の節句に食べる理由とは

粽を5月の端午の節句に食べる理由は、今から1000年以上前の平安時代に、端午の節句の厄除けに粽を食べる風習が定着したためです。

もともとは中国の端午の節句の習わしが伝わってきたもので、中国では現在でも病気や災厄(さいやく)を除ける行事が各地に残っています。

粽の口コミやレビュー

粽のレビュー
粽の口コミ

粽の歴史

粽の歴史は古く、古代の中国にさかのぼります。

粽は上述したように、中国より端午の節句と共に日本へ伝わってきた習慣です。

その習慣がはじまったのは、中国が戦国時代の紀元前278年の「屈原の故事」に由来します。
楚(そ)の国の高名な詩人、屈原(くつげん)は国王の側近としてつかえ、人望も厚かったようです。ですが謀略により国を追われることになった屈原は、ついに汨羅(べきら)という川に身を投げ入れました。
その日が端午の節句である5月5日です。屈原の死を悲しんだ人々は、たくさんのちまきを川に投げ入れて弔いました。

その後、とある村人が川のほとりで屈原の霊に出会いました。
幽霊曰く、「里の者が毎年供物を捧げてくれるのは有り難いが、残念なことに、私の手許に届く前に蛟龍(こうりゅう)という悪龍に盗まれてしまう。だから、今度からは蛟龍が苦手にしている楝樹(れんじゅ)の葉で米を包み、五色の糸で縛ってほしい。」 と言いました。

それ以来、楝樹(れんじゅ)の葉で米を包み五色の糸で縛って川へ流したので、無事に屈原の元へ供物が届いたのでした。これが粽の始まりと言われています。屈原の故事から、中国では五月五日の節句には、節物として粽を作り、親戚や知人に配るという習わしが生まれました。

粽を笹の葉で包む理由

粽を笹の葉で包む理由は、笹の葉が持つ殺菌作用にあります。古来より笹の葉で米や餅を包むと日持ちが良くなり、携帯食や保存食を作るのに重宝されてきました。その風習が今でも残っているものと考えられます。

中華ちまきと和菓子の粽の違い

中華ちまきと和菓子の粽の違いは、中身と形です。中華粽の中身は、栗や豆、たけのこなどの具材を焚きこんだ”おこわ”のようなご飯をいれます。また中華ちまきの形は、三角ちまきとも呼ばれ、細長い三角錐の和菓子粽とは高さや幅が異なります。

粽の種類

粽の種類は数種類あり、代表的な粽をご紹介します。

和菓子の粽

一般的な粽は、もち米や米に砂糖をいれた甘い餅を蒸しあげた和菓子です。

葛の粽

葛の粽は、主な材料が葛粉で、葛のやわらかくて、なめらかな食感が楽しめます。

餡が入った粽

餡がはいった粽は、葛粉がつかわれることが多く、やわらかい食感と、小豆の薫りと甘さが楽しめます。

外郎(ういろう)の粽

外郎粽は、新粉と溶かした砂糖を混ぜて固め、蒸しあげた和菓子です。もっちりとした食感が楽しめます。

粽の有名店・名店をご紹介

粽の名店として知られる和菓子屋をご紹介します。

粽の名店「川端道喜」

川端道喜は、京都市左京区にある、京都で最も古い和菓子屋です。粽屋の道喜は室町の末期から江戸時代ずっと、そして明治二年天皇が東京に移られるまで、三百年以上にわたって毎朝御所に天皇の食事を運んだ歴史をもつ老舗です。

粽の名店「川端道喜」の基本情報

川端道喜の営業時間や問合せ先をご紹介します。

  • 所在地: 〒606-0847 京都府京都市左京区下鴨南野々神町2−12
  • 営業時間:9時30分~17時30分
  • 定休日:水曜日
  • 電話: 075-781-8117

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