桜餅とは?関東と関西の違い、葉っぱは食べるの?

桜餅の気になる疑問、関東風と関西風、長明寺と道明寺、葉っぱを食べるかを解説

桜餅といえば春の名物で、日本を代表する桜スイーツです。

あんこを桜餅の皮で包んで、芳醇な香りの桜葉と共に食べるのが、4月の楽しみですよね。

春先になる、全国の和菓子屋が一斉に桜餅を販売し始めます。

今回はそんな桜餅に関する疑問で、関東風と関西風桜餅の違い、塩漬けした桜の葉っぱを食べるかどうか、について、元和菓子屋の東叡山が解説していきます。

本記事は5分ほどで読める内容にあっており、下記のような方におすすめの記事です。

  • 関東風と関西風、どちらの桜餅を買うか迷っている方
  • 和菓子やスイーツ、甘いもの好きの方
  • 桜餅の由来や違いが気になっている方

桜餅とは

桜餅とは、小麦粉で作ったクレープ上の薄い皮、もしくは道明寺粉でつくった皮で餡(あん)を巻いて、塩漬けした桜の葉で包んだ菓子です。どちらの皮も淡いピンク色の桜をイメージしたものなっており、中の餡も白餡とつぶ餡、こし餡があります。

食べる季節

桜餅を食べる時期は、春先になります。桜餅は春の季語でもあり、桜が咲く3月、4月ごろに食べれます。また女子の成長を祈る「ひな祭り」にも桜餅を食べる習慣があることから、2月からすでに販売を始める和菓子屋が多いです。男子の成長を祈る「こどもの日」には、柏餅を食べることが多いです。

桜餅の葉っぱは食べる?葉っぱの意味は?

桜餅の葉っぱは、もちろん食べれますし、風味と衛生面において桜餅に葉っぱを巻く意味があります。

桜餅の葉っぱは香りが良く、塩漬けしてあるため、一緒に食べることにより、餡の甘さを調整することができます。

また葉っぱを巻くことにより、桜餅にホコリが接着すること、餅が乾燥することを防ぐ役割があります。

桜餅の種類

桜餅の種類は、関東風の長明寺桜餅と関西風の道明寺桜餅の2つに分けることができます。

関東と関西の桜餅の違い

関東風の桜餅は江戸風とも呼ばれ、関西風の桜餅は上方風とも呼ばれ、昔から見た目や味、原材料が異なってきました。

それぞれの違いを以下で解説していきます。

関東風の桜餅|長明寺|江戸風

関東風の桜餅は、小麦粉で焼いた薄いクレープ状の生地を餡に巻いた、半月上の見た目をしています。

正月に食べる花びら餅のような見た目をしています。

江戸時代につくられたことから江戸風とも呼ばれ、東京都墨田区向島にあった長明寺の門前で販売されたことになぞらえて長明寺桜餅とも呼ばれてます。

関東風の桜餅の歴史

長命寺の桜餅の始まりは、1717年とされております。元々はお寺の門番をしていた山本新六が、長明寺の門前で「山本屋」として売り出したからとされています。隅田川の桜から落ちた葉を醤油樽で塩漬けにして、お餅に巻きつけたものだったと言われています。隅田川は現在でも桜の名所で、桜餅を売り出した当初は、花見をしにきた江戸中の人たちにとても喜ばれたそうです。

関東風桜餅 発祥の和菓子屋

関東風桜餅が発祥した和菓子屋である「長明寺桜餅 山本や」は、現在でも、東京都墨田区の長明寺の隣に軒を連ねています。

長明寺桜餅山本やの口コミやレビュー

長明寺桜餅のレビュー
長明寺桜餅の口コミ

長命寺桜もち 山本やの基本情報

長命寺桜もち 山本やのアクセスや営業時間、問合せ先をご紹介します。

  • 所在地:〒131-0033 東京都墨田区向島5丁目1−14
  • 営業時間:8時30~18時
  • 定休日:月曜日
  • 問合せ先:0336223266
  • アクセス:押上駅A3出口から桜橋通りをお進み、水戸街道を過ぎたらそのまままっすぐ墨堤通りまで進んで徒歩約15分

関西風の桜餅|道明寺|上方風

関西風の桜餅とは、こし餡を道明寺粉で包んだ丸いお団子のような見た目の和菓子です。道明寺粉とは、もち米を蒸して乾燥させ、それをさらに細かく割ったものになります。そのため少しもち米の形を残したつぶつぶの餅で、こし餡を包んでいる意匠になります。

道明寺粉発祥の地

道明寺粉発祥の地は、大阪府藤井寺市にある道明寺というお寺です。道明寺は、1400年の歴史を持つ菅原道真ゆかりの寺で、道明寺糒(どうみょうじほしい)という米を乾燥させた干飯の発祥のお寺です。その道明寺糒をつかって道明寺粉がうまれ、関西風の桜餅が誕生しました。

道明寺の基本情報

道明寺粉発祥の地である道明寺のアクセスや問合せ先をご紹介します。

  • 所在地:〒583-0012 大阪府藤井寺市道明寺1丁目14−31
  • 問い合わせ:0729550133
  • アクセス:近畿南大阪線「道明寺駅」から徒歩10分ほど。道明寺天満宮や中津山古墳が目印です。

関西風の桜餅の人気和菓子屋

関西風桜餅の有名和菓子店は、京都にある鶴屋寿です。鶴屋寿の桜餅は、京都嵐山で桜餅専門店として創業したお店で、代表和菓子は「嵐山さ久ら餅」です。「嵐山さ久ら餅」は、わざと着色せず道明寺本来の淡い色合いと、塩漬けした芳醇な桜の葉2枚でこし餡を挟んだ小ぶりな形が特徴です。

鶴屋寿の桜餅レビューや口コミ

鶴屋寿の桜餅レビュー

道明寺の桜餅が有名です小ぶりの桜餅はこしあんの甘さもすっきりしていて、桜の葉2枚にくるまれています
桜の葉の塩気と餡の甘みが絶妙で2つくらいすぐ食べてしう美味しさです!

Googlemap口コミ

鶴屋寿の基本情報

鶴屋寿のアクセスや営業時間をご紹介します。

  • 所在地: 〒616-8373 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺車道町30−30−6
  • 営業時間:9時~17時
  • 電話: 075-862-0860

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投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。