干支の意味ってなに?十二支や十干(じっかん)の概要やそれぞれが持つ意味、読み方、陰陽五行との関係を解説!

干支(かんし)は、古代中国から伝わった時間を表すための仕組みで、日本や他の東アジア諸国でも長い間使われてきました。干支は、十二支(じゅうにし)と十干(じっかん)を組み合わせてできており、60年周期で一巡します。それぞれが持つ意味や読み方、陰陽五行との関係について詳しく解説します。

十二支の概要と意味

十二支は、動物の名前がついた12の要素で、以下の通りです:

  1. 子(ね)- ネズミ
  2. 丑(うし)- ウシ
  3. 寅(とら)- トラ
  4. 卯(う)- ウサギ
  5. 辰(たつ)- タツ(ドラゴン)
  6. 巳(み)- ヘビ
  7. 午(うま)- ウマ
  8. 未(ひつじ)- ヒツジ
  9. 申(さる)- サル
  10. 酉(とり)- トリ(ニワトリ)
  11. 戌(いぬ)- イヌ
  12. 亥(い)- イノシシ

これらの動物には、それぞれ特定の性格や特質が関連付けられており、例えば、ネズミは賢さや機転の良さを象徴し、ウシは忍耐や努力を象徴します。このようにして、各年ごとにその年の特徴や運勢が動物によって表現されます。

十干の概要と意味

十干は、以下の10の要素から構成されています:

  1. 甲(こう、きのえ)
  2. 乙(おつ、きのと)
  3. 丙(へい、ひのえ)
  4. 丁(てい、ひのと)
  5. 戊(ぼ、つちのえ)
  6. 己(き、つちのと)
  7. 庚(こう、かのえ)
  8. 辛(しん、かのと)
  9. 壬(じん、みずのえ)
  10. 癸(き、みずのと)

これらの十干は、木、火、土、金、水の五行にそれぞれ対応しており、さらに「え」(陽)と「と」(陰)に分かれています。例えば、「甲」は木の陽、「乙」は木の陰です。

陰陽五行との関係

干支は、陰陽五行説とも密接に関連しています。陰陽五行説は、すべての物事を陰(女性的、受動的)と陽(男性的、能動的)の二つの側面に分け、さらに五つの要素(木、火、土、金、水)に分類する古代中国の哲学です。

  • 木(もく): 成長や拡大を象徴し、春に対応しています。甲(陽の木)、乙(陰の木)があります。
  • 火(か): 情熱や変化を象徴し、夏に対応しています。丙(陽の火)、丁(陰の火)があります。
  • 土(ど): 安定や信頼を象徴し、季節の変わり目に対応しています。戊(陽の土)、己(陰の土)があります。
  • 金(ごん): 創造や破壊を象徴し、秋に対応しています。庚(陽の金)、辛(陰の金)があります。
  • 水(すい): 知恵や柔軟性を象徴し、冬に対応しています。壬(陽の水)、癸(陰の水)があります。

陰陽五行説では、これらの要素が互いに影響し合い、バランスを取ることで宇宙の調和が保たれると考えられています。干支もこの理論に基づき、それぞれの要素が組み合わさって60年周期のカレンダーが形成されています。

干支の組み合わせ

干支は十二支と十干を組み合わせて表現され、60通りの干支(六十干支:ろくじっかん)が存在します。以下に、その組み合わせの一部を示します:

  1. 甲子(こうし、きのえね)
  2. 乙丑(おつちゅう、きのとうし)
  3. 丙寅(へいいん、ひのえとら)
  4. 丁卯(ていう、ひのとう)
  5. 戊辰(ぼしん、つちのえたつ)
  6. 己巳(きし、つちのとみ)

このようにして、各年ごとに固有の干支があり、その年の特徴や運勢を表します。たとえば、「甲子」の年は「木の陽」と「ネズミ」の組み合わせであり、成長や新しい始まりを象徴する年とされています。

干支の活用

干支は、古代から様々な場面で活用されてきました。例えば、歴史的な出来事や人物の生年を記録する際に用いられたほか、占いや風水、農業暦などでも広く利用されています。干支の概念を理解することで、より深い歴史や文化への理解が深まります。

干支に猫がいない理由

干支に猫がいない理由には、いくつかの説がありますが、有名なのは中国の伝説です。昔、十二支を決めるために動物たちが競争をしました。その際、ネズミが猫を騙して「レースの日付が違う」と教え、猫は遅れてしまったのです。その結果、猫は十二支に入れず、怒った猫はネズミを追いかけるようになったと言われています。

この伝説が広く知られており、猫が干支に含まれていない理由として語られています。

参考…レファレンス協同データベース「十二支の中に猫がいないのはなぜか。

子供にわかりやすく干支を説明する方法

  1. 絵本やアニメ:干支にまつわる絵本やアニメを一緒に見ることで、ストーリーと共に動物たちの順番を覚えることができます。
  2. 動物のおもちゃ:十二支の動物のおもちゃを使って、実際に手に取って遊びながら説明するのも良い方法です。
  3. :干支の歌を一緒に歌うことで、楽しく覚えることができます。

まとめ

干支は、十二支と十干を組み合わせて形成される60年周期のカレンダーであり、古代中国から伝わった時間の仕組みです。それぞれの干支には特定の意味があり、陰陽五行説とも密接に関連しています。干支を理解することで、その年の運勢や特徴を知る手がかりとなり、古代から現代に至るまで幅広く活用されています。2025年の巳年には、蛇にまつわる神社やパワースポットを訪れ、その再生や守護のご利益を感じることで、新しい一年をより豊かに過ごすことができるでしょう。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。