手紙の書き方季節の挨拶・結びを解説!ビジネスでも使える例文も紹介!

手紙は、現代のデジタルコミュニケーションとは一線を画す、心のこもったコミュニケーション手段です。特にビジネスにおいては、手紙を書くことで礼儀や感謝の気持ちを伝えることが重要です。この記事では、手紙の書き方における季節の挨拶や結びの言葉を解説し、ビジネスでも使える例文を紹介します。

手紙の基本構成

手紙の基本的な構成は以下の通りです:

  1. 頭語:手紙の冒頭に置く挨拶の言葉(例:「拝啓」)
  2. 前文:相手の健康や状況を尋ねる言葉、季節の挨拶
  3. 本文:手紙の本題
  4. 末文:相手の健康や幸福を祈る言葉、結びの挨拶
  5. 結語:手紙の締めの言葉(例:「敬具」)

季節の挨拶

季節の挨拶は、手紙の冒頭に置かれ、その季節感を表現します。以下は、各季節ごとの代表的な挨拶の例です。

  • 3月:「陽春の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」
  • 4月:「春暖の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」
  • 5月:「新緑の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。」

  • 6月:「初夏の候、ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。」
  • 7月:「盛夏の候、ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。」
  • 8月:「残暑の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。」

  • 9月:「初秋の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。」
  • 10月:「秋冷の候、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。」
  • 11月:「晩秋の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」

  • 12月:「師走の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」
  • 1月:「新春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」
  • 2月:「立春の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。」

結びの言葉

手紙の末文には、相手の健康や幸福を祈る言葉を添えるとよいです。以下は結びの言葉の例です。

  • 「末筆ながら、ご健康とご多幸をお祈り申し上げます。」
  • 「どうぞお体を大切に、ご活躍をお祈り申し上げます。」
  • 「今後とも変わらぬご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。」

ビジネスで使える例文

ビジネスの場で使える季節の挨拶と結びの言葉を組み合わせた例文を紹介します。

春の例文(4月)

拝啓

春暖の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、このたびは貴社の新製品発表に際し、心よりお祝い申し上げます。貴社のさらなるご発展をお祈りいたしますとともに、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

末筆ながら、ご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

敬具

夏の例文(8月)

拝啓

残暑の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
いつも格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、今後のご予定につきまして、ご確認をお願い申し上げたく存じます。詳細は別途お送りする資料にてご確認いただければ幸いです。

どうぞお体を大切に、ご活躍をお祈り申し上げます。

敬具

秋の例文(10月)

拝啓

秋冷の候、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。

さて、このたび弊社の新製品カタログが完成いたしました。つきましては、貴社にご高覧いただければ幸いです。

末筆ながら、ご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

敬具

冬の例文(12月)

拝啓

師走の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご厚情を賜り、心より感謝申し上げます。

さて、年末年始のご挨拶を申し上げたく存じます。来年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

どうぞお体を大切に、良いお年をお迎えください。

敬具

まとめ

手紙は、礼儀や感謝の気持ちを伝えるための大切なツールです。季節の挨拶や結びの言葉を工夫することで、より心のこもった手紙を作成することができます。ビジネスの場においても、適切な言葉遣いと構成を守ることで、相手に対する敬意と配慮を示すことができるでしょう。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。