上布について分かりやすく解説!種類や読み方、絣や縮との違い、上布に合わせる帯や見分け方、着物における格など紹介

上布(じょうふ)は、日本の伝統的な織物の一つで、その美しさと品質の高さから多くの愛好者に支持されています。この記事では、上布の種類や読み方、絣や縮との違い、上布に合わせる帯や見分け方、着物における格などについて詳しく解説します。

上布の種類と読み方

上布は「じょうふ」と読みます。主に麻や絹、綿などの天然繊維を使用して織られた高級織物です。上布には以下のような種類があります。

  • 越後上布(えちごじょうふ): 新潟県で生産される高級麻織物。涼しげで軽やかな質感が特徴。
  • 小千谷縮(おぢやちぢみ): 新潟県小千谷市で作られる縮(ちぢみ)の一種。シボがあり、涼感がある。
  • 能登上布(のとじょうふ): 石川県能登地方で作られる麻織物。シンプルでありながら上品なデザイン。

絣や縮との違い

上布と絣(かすり)、縮(ちぢみ)は、いずれも日本の伝統織物ですが、以下のような違いがあります。

  • 絣(かすり): 染め分けされた糸を用いて模様を作る技法。上布でも絣模様が取り入れられることがあります。
  • 縮(ちぢみ): 糸を縒って(よって)織り上げ、シボと呼ばれる凹凸を出す技法。上布の一部として取り入れられることもありますが、縮特有のしわ感が特徴です。

上布に合わせる帯

上布に合わせる帯は、その場のシチュエーションや上布のデザインによって異なりますが、一般的には以下のような帯が合います。

  • 半幅帯(はんはばおび): カジュアルなシーンで使われる帯。上布のシンプルな美しさを引き立てます。
  • 名古屋帯(なごやおび): 普段のお出かけに適した帯。上布との相性も良いです。
  • 袋帯(ふくろおび): フォーマルなシーンで使用される帯。華やかさを求める場面で上布を一層引き立てます。

上布の見分け方

上布を見分ける際のポイントは、以下の通りです。

  • 質感: 本物の上布は手触りが非常に滑らかで、織りの緻密さが感じられます。
  • 模様: 絣模様や染めの技術が細かく、デザインが繊細です。
  • ラベル: 信頼できる産地やブランドのラベルが付いていることが多いです。

着物における格

上布の着物は、その種類やデザインによって格が異なります。

  • カジュアル: 普段のお出かけやリラックスした場面に適しています。半幅帯や名古屋帯と組み合わせることが多いです。
  • セミフォーマル: 名古屋帯や少し豪華な帯を合わせ、ちょっとしたパーティーや集まりに適しています。
  • フォーマル: 袋帯を合わせることで、結婚式や公式な場でも着用できます。

まとめ

上布は、その美しさと品質の高さから多くの人々に愛されている伝統織物です。この記事では、上布の種類や読み方、絣や縮との違い、上布に合わせる帯や見分け方、着物における格について解説しました。上布の魅力を理解し、適切に取り入れることで、さらに素敵な着物ライフを楽しむことができるでしょう。

投稿者プロフィール

東叡庵
東叡庵煎茶講師/日本文化PRマーケター
宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。