お年玉の由来や歴史とは？起源は餅？なぜ正月に袋に入れて渡すかなど解説！

お正月の風物詩として広く知られるお年玉。特に子どもたちにとって、楽しみの一つであり、期待の高まる瞬間でもあります。しかし、このお年玉の由来や歴史については、意外と知られていないことが多いです。今回は、お年玉の起源や意味、渡し方の背景などについて詳しく解説します。

1. お年玉の起源

お年玉の起源は、実は古代日本の「年始の餅」にさかのぼります。古くから、日本では正月に「お餅」を食べる習慣があり、これは五穀豊穣や家族の健康を祈る意味がありました。お餅は「歳神（としがみ）」に捧げるものとされており、その後、年始にその餅を食べることで、神様のご利益を受けると考えられていました。

2. お年玉の意味

お年玉の「玉」は、元々「お金」を意味しており、神様からの恵みを受け取るという意味合いがありました。元々は餅を贈る習慣が次第にお金に変わり、今では子どもたちに渡されることが一般的です。これは、子どもたちが新しい年を迎え、成長を祝う意味合いも含まれています。

3. お年玉が袋に入っている理由

お年玉をポチ袋に入れて渡すスタイルは、日本の伝統的な習慣です。袋に入れることによって、以下のような意味や目的があります。

清めの意味：袋に入れることで、神様からの恵みが清められると考えられています。
気持ちの表現：お金そのものをそのまま渡すのではなく、袋に入れることで、気持ちを込めた贈り物としての意味が強調されます。
見た目の工夫：華やかなデザインのポチ袋は、お年玉を特別なものとして演出します。

4. お年玉の歴史

お年玉の習慣は、江戸時代から本格的に広まりました。当時は主に大名や裕福な家の子供たちに渡されるものでしたが、次第に一般家庭でも広がり、現代のように子どもたちへの贈り物として定着しました。

5. お年玉の金額

お年玉の金額は、地域や家族の風習、子どもの年齢によって異なりますが、一般的には以下のような相場があります。

幼児（0〜5歳）：500円〜1,000円
小学生（6〜12歳）：1,000円〜3,000円
中学生（13〜15歳）：3,000円〜5,000円
高校生（16歳以上）：5,000円〜10,000円

金額を決める際には、周囲の家庭の状況や子どもとの関係性を考慮すると良いでしょう。

お年玉を渡す年齢

お年玉を与える年齢には特に決まりはありませんが、一般的には以下のような傾向があります。

小学生まで: ほとんどの家庭では、小学生（約6歳）までのお子様にお年玉を渡すことが一般的です。これは、幼い頃からの伝統を継承する意味もあります。
中学生や高校生: 多くの家庭では、中学生（約12歳〜15歳）まではお年玉を眺めることが多いですが、高校生（約16歳以上）に広がるかどうかは家庭や地域によって異なります。

高校生以上

進学祝いや特別な場合:高校生以上の子どもには、特別な意味を持たせるために進学祝いなどと年玉を渡すこともありますが、一般的には渡さない家庭が多いです。

大人になると

成人した子どもに対しては、お年玉を渡さないことが一般的です。

お年玉のマナー

お年玉を渡す際のマナーとして、以下の点に注意しましょう。

新札の使用：新札を使うことで、相手への敬意を表すことができます。
渡すタイミング：年始の挨拶の後に渡すのが一般的です。
一言添える：お年玉を渡す際には、「今年もよろしくね」といった一言を添えると、より心温まる贈り物となります。

まとめ

お年玉の由来や歴史、起源について解説しました。お年玉は、ただのお金ではなく、子どもたちの成長を祝う大切な意味を持っています。袋に入れて渡すことで、神様からの恵みを感じさせる特別な贈り物となるのです。2025年のお正月には、ぜひお年玉の背景を理解し、心を込めて贈りましょう。

投稿者プロフィール

東叡庵煎茶道講師/日本文化PRマーケター

宮城県出身。
仙台の大学卒業後、500年の歴史を誇る老舗和菓子屋に入社。京都にて文人趣味や煎茶道、生け花、民俗画を学び、日本文化への造詣を深める。和菓子屋での経験を活かし、その後、日本文化専門のマーケティング会社でブランディングとPRマーケティングに従事。現在はフリーランスの茶人として活動しながら、日本文化のPRサポートや「みんなの日本茶サロン」を主宰。伝統と現代を結びつける活動を通じて、日本文化の魅力を広めている。みんなの日本茶サロン編集長。